賃金を検討する際に重視する要素は「自社の業績」「他社の賃金相場」「労働力の需給環境」。2年前と比較して「労働力の需給環境」で「前年度より重視する」の回答割合が上昇~『2019年3月(第128回)景気定点観測アンケート調査結果』:経済同友会
公益社団法人経済同友会は、「2019年3月(第128回)景気定点観測アンケート調査結果」を3月14日に発表しました。
【調査結果の概要(一部抜粋)】
Ⅱ.企業業績、設備投資等
(3)雇用
「不足している」は非製造業で上昇(37.7%→42.6%)した。
同友会雇用判断指数は、2018年12月調査時の▲29.0から▲34.2と低下した。(人手不足感の増大)
Ⅲ.トピックス
春季労使交渉と人材育成・投資
1.賃金を検討する際に重視する要素について
「①自社の業績」「②他社の賃金相場」「③労働力の需給環境」の順に回答が多かった。
2017年3月時との比較で、製造業・非製造業共に「③労働力の需給環境」で「前年度より重視する」の回答割合が上昇した。
2.年収ベースでの賃金
「⑤前年度並みの水準」「④0%超~1.0%以下の上昇幅」「③1.0%超~2.0%以下の上昇幅」の順に回答が多かった。
2017年3月時との比較では、顕著な差は見られない。
3.人材育成・投資の方針について
(1)春季労使交渉における総合的な処遇改善(自由記述)
・働き方改革の推進
処遇改善:休日の増加、勤務間インターバル制度の導入、福利厚生の拡充、働き方改革と相反しない処遇の維持改善など。
柔軟な勤務形態:時間単位年休の検討、昼休みの導入検討など。
・ダイバーシティの推進:職場環境づくり、意識改革ワークショップの開催など。
・人材育成:階層別教育の充実、5年、10年先を見据えた人材育成など。
(2)経営課題に対応するための人材育成・投資(自由記述)
・人材の確保(含む、従業員の能力開発):リクルート対策の強化、定年再雇用者の戦力化、外部人材の登用など。
・将来に向けた人材(含む経営人材)の育成:海外グループ会社との人材交流、経営人材の育成など。
・デジタル化対応推進:OJT、OFF-JTの強化、世代交代対応に向けたIT投資など。
その他、雇用環境の整備、グローバル化対応推進、人事制度改革の推進、キャリア支援など。
調査期間:2019年2月26日~3月7日
調査対象:2018年度公益社団法人経済同友会幹事、経済情勢調査会委員、その他委員会登録の経営トップマネジメント(553名)および各地経済同友会代表幹事(74名)計627名
集計回答数:197名(回答率=31.4%)〔製造業57名、非製造業140名〕
〔公益社団法人経済同友会会員155名、各地経済同友会代表幹事42名〕
◆本リリースの詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。
(公益社団法人 経済同友会 http://www.doyukai.or.jp/ / 3月14日発表・同会プレスリリースより転載)