「正社員と職務が同じパート」がいる事業所の割合は15.7%。パートの7割超は今後もパートで仕事を続けたいと希望~『平成28年パートタイム労働者総合実態調査』の結果(厚生労働省)
厚生労働省では、このほど、平成28年「パートタイム労働者総合実態調査」の結果を取りまとめましたので、公表します。
「パートタイム労働者総合実態調査」は、厚生労働省が、パートタイム労働者の雇用管理の現状、働き方の実態を把握することを目的としています(前回は平成23年に実施)。今回の調査は5人以上の常用労働者を雇用する事業所から約17,000事業所及びそこで働くパートタイム労働者から約17,000人を無作為抽出して平成28年10月1日現在の状況について実施したものです。有効回答率は事業所調査で58.4%、個人調査で58.8%でした。
【調査結果のポイント】
〔事業所調査〕
1.パート等の雇用状況
パート(※)を雇用している事業所の割合は68.8%であり、正社員とパートの両方を雇用している事業所は64.0%、正社員のみ雇用している事業所は20.5%となっている。
2.改正パートタイム労働法施行を機に実施した改善措置
正社員とパートの両方を雇用している事業所のうち、平成27年4月1日の改正パートタイム労働法施行を機に実施した改善措置がある事業所の割合は39.4%であり、実施した措置の内容(複数回答)は「パート相談窓口等を整備し、雇入れ時に労働条件通知書等で明示した」が44.1%と最も高く、次いで「パートの賃金等処遇を(正社員との均等・均衡を考慮して)見直した」が30.7%となっている。
3.正社員と職務が同じパート等の状況(注)
正社員とパートの両方を雇用している事業所のうち、「正社員と職務が同じパート」がいる事業所の割合は15.7%であり、かつ「人事異動等の有無や範囲が正社員と同じパート」がいる事業所は3.2%となっている。
〔個人調査〕
1.パートの働いている理由
パートの働いている理由(複数回答)は「生きがい・社会参加のため」が31.2%と最も割合が高く、次いで「主たる稼ぎ手ではないが、生活を維持するには不可欠のため」29.9%となっている。
2.パートを選んだ理由
パートを選んだ理由(複数回答)は、「自分の都合の良い時間(日)に働きたいから」が57.0%と最も割合が高く、次いで「勤務時間・日数が短いから」39.4%となっている。「正社員として採用されなかったから」と「正社員としての募集が見つからなかったから」はそれぞれ7.4%、11.7%となっている。
3.業務の内容及び責任の程度が同じ正社員と比較した賃金水準についての意識
「業務の内容及び責任の程度が同じ正社員がいる」パートの賃金水準についての意識をみると、「正社員より賃金水準は低く、納得していない」が33.8%と最も割合が高く、次いで「正社員より賃金水準は低いが、納得している」が30.8%となっている。
4.今後の希望する働き方
今後の希望する働き方としては、「パートで仕事を続けたい」が72.0%、「正社員になりたい」が18.9%であった。20~29歳に限ると「正社員になりたい」が4割を超えている。
※この調査の「パート」とは正社員以外の労働者で、パートタイマー、アルバイト、準社員、嘱託、臨時社員、などの名称にかかわらず、週の所定労働時間が正社員よりも短い労働者をいい、短時間正社員は含まない。
<問い合わせ先>
政策統括官付参事官付 雇用・賃金福祉統計室
参事官 石原 典明
室長補佐 小平 薫
雇用構造第二係
(代表番号) 03(5253)1111 (内線7613)
(直通番号) 03(3595)3145 )
◆ 詳しくはこちらをご覧ください。
(厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp// 9月19日発表・報道発表より転載)