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ニュース
社会 教育・オピニオン
掲載日:2017/09/05

報酬委員会および指名委員会の両方を設置している企業が約9割~『報酬・指名委員会および取締役会の実態調査結果 』:ウイリス・タワーズワトソン

ウイリス・タワーズワトソン(NASDAQ: WLTW)は、経営者の報酬および指名に関する委員会の体制や運用の実態、また取締役会および取締役会評価の実態等について、報酬委員会もしくは指名委員会を設置済みの上場企業を対象として、調査を実施しました。

 

【調査概要】
報酬委員会または指名委員会を設置している上場企業(指名委員会等設置会社ならびに任意の諮問委員会を設置している監査役設置会社および監査等委員会設置会社)に対して調査票を送付し、117社より得られた回答を集計しました。
※ 調査票回答募集期間: 2017年6月から7月上旬の約1ヶ月間

 

【結果概要】

1.報酬・指名委員会の体制および運用の実態について(任意回答)

●任意の諮問委員会の設置状況とその位置づけ(指名委員会等設置会社を除く)
 ・報酬委員会および指名委員会の両方を設置する企業が多い(回答企業の約9割)
 ・委員会の位置づけは、取締役会の諮問機関とする企業が多い(回答企業の9割弱)
  ・他の企業においては代表取締役の諮問機関としている

●委員会の構成と委員長の属性(報酬・指名共通)
 ・構成員の総数は5名とする企業が最も多い(回答企業の4割以上)
  ・他の企業においては3~4名または6~7名程度としている
 ・構成員の過半数を社外取締役とする企業の方がそうでない企業よりも多い
  ・構成員に占める社外取締役の割合は中央値で約6割となっている
 ・委員長を社外取締役とする企業の方がそうでない企業よりも多い
  ・回答企業の約6割が委員長を社外取締役としている

●委員会の運用状況
 ・
多くの企業で委員会の運用手続きが整備されつつある(報酬・指名共通)
  ・ほぼ全ての回答企業が委員会事務局を設置しており、9割前後の回答企業が委員会内規を策定済みである
  ・回答企業の6-8割は年間スケジュール及び審議事項を事前に定めている
  ・委員会の年間開催回数は回答企業平均で4回程度である

 ・委員会で審議する内容について、本体役員の報酬や指名に関する事項を中心としている企業が多く、子会社役員の報酬や指名に関して審議する企業は少ない
  ・報酬については、「在任中の報酬」に関する審議が中心で、「退任後の報酬」について審議している企業は少ない
  ・指名については、「具体的な指名・選任候補者案」に関する審議が中心で、「選任基準の策定」や「CEOの後継・育成計画」について審議している企業は回答企業の半数程度に留まる

 

2.取締役会および取締役会評価の実態について(任意回答)

取締役会
 ・新任社外取締役として「経営者(CEO/COO)」の就任を期待する企業が最も多く、回答企業の約7割を占める
  ・続いて「弁護士・法律家」とする企業が3割弱である
 ・取締役会において審議が不足していると思われる項目については、「中長期的な企業の方向性や戦略設定」「最高経営責任者の後継者計画」とする企業が最も多く、それぞれ3割強確認された

●取締役会評価
 ・
自社が主体となって行う「自主評価」による取締役会評価を実施する企業が最も多く、回答企業の約6割を占める
  ・外部評価機関に委託する企業は1割程度に留まる
 ・評価手法については「各取締役へのアンケートを実施」する企業が最も多く、回答企業の約7割を占める
  ・「各取締役へのインタビュー」を実施する企業は1割強に留まる
 ・評価結果の取扱いについて、取締役会に報告する企業は回答企業の約7割を占めるが、結果を踏まえたアクションプランの策定や開示などは企業により対応が分かれている(標準的なプラクティスは確立されていない)
  ・「評価結果を開示」する企業は回答企業の4割程度である一方、「評価結果を踏まえたアクションプランを決議」する企業は3割を下回る。更に「評価結果及びアクションプランを開示」する企業は1割強に留まる

 

【コメント】

ウイリス・タワーズワトソン  コーポレートガバナンス・アドバイザリーグループ
シニアコンサルタント 宮川正康、 シニアコンサルタント 高岡明日香

コーポレートガバナンス・コードが上場規則として適用されて以降、社外取締役を主要な構成員とする任意の指名・報酬委員会を設置する企業が急増している。上場企業全体でみても既に約800社が委員会を設置しており、その多くは委員の半数以上を社外取締役とするか委員長を社外取締役にするなど、社外取締役が適切に関与できる体制を整えつつある。また、今回の調査結果から明らかなように、委員会を実効的に機能させるための運用手続きの整備も進んでいる。他方、実際の運用において、その審議対象や審議内容が適切であるかどうか、また、委員会で審議するための適切な情報が提供されているかどうかなどは今後の課題として認識され得るところである。政府の成長戦略のもと、実効的なコーポレートガバナンス改革が求められており、例えば、企業価値への貢献度の大きい主要子会社の経営トップや、経営に対して大きな影響力を持つ相談役・顧問の選解任や報酬についても社外取締役を中心とした指名・報酬委員会が関与すべきかもしれない。

取締役会評価の実施状況については、2017年3月31日に公表された経済産業省による企業アンケート結果においても、実効性評価を実施した企業は約7割であり、上場企業における取締役会評価の実施は概ね定着しつつあるといえるだろう。具体的な手法については各企業が検討すべきところであるが、何れの場合もその前提として、第三者の視点を取り入れながら取締役会で議論することが推奨されるところである。今後の焦点としては、「実施の有無」から、評価結果をいかに改善の取組みにつなげその効果を検証し、更なる取組みにつなげるPDCAを着実にまわし、適切に開示していくといった、より「実質を問う」議論に移行しつつあるだろうか。

出典:2017年3月31日コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針(CGSガイドライン)

 

◆本リリースの詳細はこちらをご覧ください。
 
(ウイリス・タワーズワトソン https://www.willistowerswatson.com/ja-jp /9月4日発表・同社プレスリリースより転載)

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