現状の残業時間が45時間以上の人にとって「上限規制は守れないと思う」~『長時間労働に関する意識調査』:インターワイヤード
インターワイヤード株式会社が運営するネットリサーチのDIMSDRIVEでは、「長時間労働」についてアンケートを行い、労働時間の実態や、残業が発生する理由、サービス残業の有無などについてまとめました。 調査は2017年4月4日~4月14日にかけて実施し、DIMSDRIVEモニターの「正規社員として働いている人」1,343名から回答を得ています。
● 残業時間『45時間以上』…13.8%。【運輸・郵便業】では3人に1人
● 残業理由は「仕事の量が多すぎる」44.5%。人員不足が浮き彫りに
● 65%の職場で「特定の人に業務が集中している」
● 4割がサービス残業あり。「サービス残業が当たり前」の雰囲気
● 現状の残業時間が45時間以上の人…「上限規制は守れないと思う」
残業時間『45時間以上』…13.8%。【運輸・郵便業】では3人に1人
■所定労働時間
正規社員の所定労働時間は、8割の人が「8時間」で、『8時間未満』の人は2割であった。
■残業時間
月平均の残業時間を尋ねたところ、「0時間(残業はない)」という人は26.6%と、4人に1人である。
残業をしている人では、「20~30時間未満」が最も多く17.1%、次いで「10~20時間未満」15.2%、「30~45時間未満」14.6%であった。
残業時間の上限を超える『45時間以上』という人は13.8%であった。
<業種別>
残業時間『45時間以上』が特に多い業種は、【運輸業・郵便業】32.3%、【教育・学習支援業(学校教育)】26.2%である。
サンプル数が少ないため参考値であるが、【宿泊業・飲食サービス業】や【教育・学習支援業(その他)】も多い。
4割がサービス残業あり。「サービス残業が当たり前」の雰囲気
■サービス残業の有無
『サービス残業をしている』と回答した人は40.7%と、約4割であった。
「100時間以上」のサービス残業が発生している人も1.9%存在している。
<業種別>
業種別では、【教育・学習支援業(学校教育)】で特に多く、69.0%と7割もの人が『サービス残業をしている』と回答。
他の業種よりは比較的少ない【製造業】や【情報通信業】でも3割以上がサービス残業をしており、特定の業界に関わらずサービス残業が発生している。
■サービス残業が発生する理由
サービス残業が発生する理由は、「それが当たり前の雰囲気が会社全体にあるから」42.0%、「それが当たり前の雰囲気が職場にあるから」34.7%であり、サービス残業をすることが当然である、という企業文化や職場風土が存在しているようだ。
■サービス残業の解消方法
サービス残業を解消するには、「仕事量に見合う人員を採用することが必要」の他に、「上司や役員などからの働きかけが必要」、「厳しいルールの設定とルールが守られていることの定期的なチェックが必要」など、サービス残業が発生しないよう管理することが必要と感じている人が多いようだ。
現状の残業時間が45時間以上の人…「上限規制は守れないと思う」
■残業時間の上限規制を順守できるか
残業時間の上限規制(原則「月45時間、年360時間」、繁忙月は「100時間未満」)について、自身の職場では『順守できると思う』と回答した人は50.6%と半数だった。
『順守できるとは思わない』は22.2%である。
<残業時間別>
現状の残業時間が長い人ほど『順守できるとは思わない』という回答が多く、45時間以上から『そう思う』より『そう思わない』という回答が上回り、60時間以上では5割以上が『そう思わない』と回答している。
現状の月平均の残業時間が45時間を超えている人にとって、順守することは難しいと感じているようだ。
●お問合せ先●
調査結果の引用について、クロス集計データ・生データ購入など、 お気軽にお問合せください。
インターワイヤード株式会社 DIMSDRIVE事務局(ディムスドライブ事務局)
mail: timely@dims.ne.jp
◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。
(インターワイヤード株式会社 http://www.interwired.co.jp/ /7月20日発表・同社プレスリリースより転載)