男性の長時間労働が目立ち、過労死ライン越えも約1割。働き方の自由度が時短につながらないケースも~20~30代の正社員『長時間労働に関する実態調査』:リクルートマネジメントソリューションズ
企業の人材育成を支援する株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(本社:東京都品川区、代表取締役社長:奥本英宏)では、20~30代の若手世代の正社員を対象とした「長労働時間に関する実態と意識調査」を実施し、結果を公表いたしました。
【背景・目的】
世界的に見て長い傾向のあった日本の労働時間は、1980年代後半をピークに減少してきました。
しかし、これは非正規社員などの短時間労働者の増加によるところが大きく、フルタイム社員の労働時間は、あいかわらず長いままだと言われています。
そこで本調査では、対象を週5日以上勤務の20~30代の正社員に限定し、労働時間についての実態と意識を調査いたしました。
【調査結果サマリー】
・男性の長時間労働が目立ち、過労死ライン越えも約1割
・長時間労働者の7割超が「もっと短い方が望ましい」
・働き方の自由度が時短につながらないケースも
・労働時間を短くしたくない理由は「報酬を維持したい」
・ムダな労働時間は省き、仕事以外の生活を充実させたい
【調査結果】(一部抜粋)
男性の長時間労働が目立ち、過労死ライン越えも約1割
まず、労働時間の実態を確認した。平均月間労働時間は、男性の最頻値が180時間以上200時間未満(24.2%)、女性は160時間以上180時間未満(40.2%)で、週5日勤務の正社員、一般職と限定したなかでも、女性より男性の方が長時間労働の傾向が見られた。200時間以上の割合は、女性が2割弱(18.5%)に対して、男性は4割強である(42.4%)。また、過労死ラインを越えるレベル(240時間以上:月の労働日を20日とした場合、1日12時間労働・4時間の時間外労働)も、男性では1割を超えて(12.9%)出現した。
職種群別(営業、サービス、スタッフ、技術)では、200時間以上を合計した割合が最も多いのは、営業(全群平均30.5%に対して38.7%)、次いでサービス(31.1%)だった。
働き方の自由度が時短につながらないケースも
一方、B群では、2位に「自分で労働時間を決められないから(34.7%)」と、働き方に関する項目が選ばれた。仕事量が多くて帰れない面もあるものの、仕事が早く終わった場合などに柔軟に退社できるなら、労働時間をもっと短くできるはずだと示唆しているように見える。
しかし、図表8からは、別の可能性も読み取れる。労働時間の長いA群は、他群よりも「働く時間や場所について、制約が少なく自己裁量の余地がある」と回答する割合が高い。また、A群では、プロセスよりも「成果で評価される」と回答する割合も、他群より高いことが見て取れる。働き方の自由度が高くても、成果で評価される場合には、長時間労働になる可能性が考えられる。
※A群:月間労働時間200時間以上、B群:月間労働時間160時間以上200時間未満
C群:月間労働委j間160時間未満
◆ 本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社リクルートマネジメントソリューションズ http://www.recruit-ms.co.jp/ /7月20日発表・同社プレスリリースより転載)