65歳定年制始める ピーク後賃金は漸減へ 日置電機
電気計測器の開発・生産・販売業の日置電機(株)(長野県上田市、細谷和俊代表取締役社長、812人)は、4月から定年年齢を一律65歳に引き上げる新人事制度を開始した。「70歳まで」に改定した「継続再雇用制度」と併せて、将来的な人手不足に備える。賃金は、ピークを従来の60歳に据え置くが、60歳以降段階的に減じていた旧制度を改めた。
同社は、すでに2025年までに段階的に定年を65歳に引き上げる制度を採り入れており、新制度が始まる直前の定年は62歳だった。
社内の人員バランスは50代後半が少ないのが特徴。新人事制度を導入することで、経験豊富なシニア人材を長く雇用できるようにした。「働き方改革の意味と、健康で働き続けたい社員のニーズに応えた面がある」(広報課)。
賃金は、60歳をピークとする点で旧制度と変更がないとした。60歳以降、毎年一定率を減額していく枠組みも維持する。そのうえで、新制度では、65歳定年時にピークの半額となるよう調整を図った。
改定した継続再雇用制度は、65歳定年後~70歳まで、1年ごとに契約を更新する仕組みとした。勤務形態を多様化させ、賃金も細分化を図った。
年齢が高まるにつれリスクが上がる健康問題については、人間ドックの結果を産業医などがチェックすることで対応していく。
(労働新聞社 労働関連ニュース 2017.04.06 より転載)