リンクアンドモチベーションが就職活動生に調査
採用期間を通じ、「仕事内容」「組織風土」を重視
組織変革・経営コンサルティングのリンクアンドモチベーション(東京都中央区、小笹芳央・代表)は、2007年度入社予定の就職活動中の学部生・大学院生約600人に、「就職先企業を決定する上で、重要視すること」につ いてアンケート調査を行いました。就職活動初期(3月27日〜30日)と後期(6月7日〜14日)に分けて行い、意識の変化も傾向として読み取ることができました。
■ 「就職する企業を決定する上での重要視すること」項目の変化
採用活動初期から後期の間に、学生の意識は大きく3つの変化がありました。
(1)初期と後期を通じて、「仕事の内容」「組織風土」に関する項目が安定して高かった
(2)初期の上位項目であった「採用姿勢への共感」が、後期においてやや重要度が下がった
(3)後期に「給与への納得感」など待遇面の重要度が上昇した
企業や仕事が、抽象的なイメージから具体的な実像に変わっていくのに比例して、学生の会社を選ぶ視線も現実的なものとなっていくことがわかりました。その一方で「仕事内容」「組織風土」に関する項目は就職活動時期全般を通じて高い数字で推移しています。
企業が採用活動を行う際には、「仕事の内容」や「組織風土」を伝えつつ、その他の魅力は時期にあわせて伝える内容を変化させていく必要性があることが読み取れました。
また、この調査では、就職活動の初期に学生が「企業の採用活動の中で重要」と考えていることも調査しました。これによると、
■ 採用活動の中で重要なこと(初期)
第1位: 説明会での誠実な対応
第2位: 説明会での弱みの伝達
第3位: 説明会での採用熱意伝達
第4位: 説明会での不安点・疑問点解消……を重視していることがわかりました。
採用活動の初期において、重要視されているのは説明会です。学生は社員と直に接する機会や、ネガティブな情報も含めリアルな会社の実像をつかむ絶好の場として捉えていることがわかります。
■ 採用活動の中で重要なこと(後期)
第1位: 選考での組織風土伝達
第2位: 選考での真摯な態度
第3位: 選考での仕事内容伝達
第4位: 決定時の自己選択感の提供……を重視していることがわかりました。
採用活動の後期においては、「会社の魅力」の中で感心の高かった組織風土や仕事内容について、真摯に伝えて欲しいと考えていることがわかりました。
■ 総括
景気回復や、団塊の世代が大量に退職する所謂「2007 年問題」により、2007 年入社の新卒採用は、2006 年以上の売り手市場(※)となっており、企業の採用競争はますます激化しています。
採用活動は、エントリーから雇用関係に至るまでの関係構築活動であり、これは、出会いから婚約に至るまでの恋愛関係と似ています。学生の気持ちを踏まえ、それぞれのタイミングに応じたイベントやコミュニケーションによって、関係をつむいでいくことが重要です。
※ リクルート社『就職白書2005』によると、採用人数を「2006年並」または「増加」と答えた企業は71.8%、「減少」は3.3%
詳細は、同社ホームページまで。
(リンクアンドモチベーション http://www.lmi.ne.jp/同社プレスリリースより抜粋・6月30日)