企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】ランチケーション ランチケーション

「ランチケーション」とは、ランチタイムを活用して行われるワーキングマザーの異業種交流会のことです。博報堂の企業内大学「HAKUHODO UNIV.」がワーキングマザーのネットワーク化を図る目的で立ち上げた、リーママプロジェクト(リーママとはサラリーマンママの略で働く母親の意)の取り組みの一つとして発案・提唱。サラリーマン社会でいう“飲みニケーション”をヒントに「ランチケーション」と名付けて、活動を推進しています。ランチケーションは、終業後の時間を活用できないワーキングマザーならではの新しい交流の広げ方、深め方として注目を集めています。
(2014/1/10掲載)

ランチケーションのケーススタディ

ワーキングマザーがランチ会で交流
企業には飲みニケーションより有益

社内外のコミュニケーションを促し、社員のモチベーションの強化やアイデアの収集に結びつける貴重な機会として、ランチタイムの有効活用に注目する企業が増えています。その取り組みの主役となっているのは、時間の制約が大きいワーキングマザーです。

男性中心の伝統的なサラリーマン社会では、社員同士が交流を深め、情報交換に勤しむ場はもっぱら夜の宴席でした。いわゆる“飲みニケーション”です。ところがワーキングマザーの場合、男性の家事・育児への参加が進まない現状では、仕事を終えてもなかなか自由が利きません。オフィス用品通販のカウネットが、全国の12歳以下の子どもを持つ30~40代の働く女性を対象に行った調査(有効回答数146人)では、全体の9割が「子どもができる前より時間が足りない」と回答しています。当然、退社後の飲みニケーションへの参加は難しいでしょう。もともと職場で少数派のワーキングマザーは、同僚と仕事や家庭についてじっくり語り合う機会にも恵まれないまま、孤立を深めていくことに――。こうした閉塞状況を何とか変えたいという思いから始まった取り組みの代表例が、博報堂が提唱・推進する「ランチケーション」です。

ランチケーションは、同社社員を含めた異業種のワーキングマザーが集まり、仕事から育児の悩みまで幅広いテーマについて語り合うランチ会。博報堂の人材育成を担う企業内大学が12年4月から始めた「リーママプロジェクト」の活動の一つで、働く母親同士をつなげて仕事や家庭の壁を共に乗り越えるのがねらいです。飲みニケーションをヒントに「ランチケーション」と名付け、昨年夏までに約30社、約300人のワーキングマザーたちとの交流を実現してきました。

子育て中の女性社員が集まって、社内でランチ会を開く動きは着実に広がっています。グループ7社から子育て中の女性社員が集まり、小グループに分かれて語り合うランチ会「ママズ・コミュニティ」を展開しているのはセブン&アイ・ホールディングス。12年7月から始まったこの取り組みでは、毎回事務局が設けたテーマについて意見を交わすとともに、セブン&アイ・ホールディングスで販売する総菜や弁当を食べて、感想や要望などをフィードバックしています。企業にとっても、働くママの意見を収集できる絶好の機会というわけです。またオリックスは09年から年4回のペースで、復職して1年未満のワーキングマザーを対象としたランチ会を開いています。人事担当者も参加して、効率的な働き方やキャリアプランなど、働く女性たちが抱える悩みの把握に努めた結果、同社社員のうちワーキングマザーが占める割合は03年3月末の6.6%から、13年3月末には29.7%にまで高まりました。

昨今は若い男性を中心に、妻と協力して家事や子育てに積極的に参加しようとする夫も増えています。そうしたイクメンにとってもランチタイムの有効活用は好都合でしょう。飲みニケーションからランチケーションへ――新しい交流のあり方が日本人の働き方そのものを改革する突破口になるかもしれません。

記事のオススメ、コメント投稿は会員登録が必要です

あわせて読みたい

マミー・トラック
「マミートラック」とは、子どもを持つ女性の働き方のひとつで、仕事と子育ての両立はできるものの、昇進・昇格とは縁遠いキャリアコースのことです。職場の男女均等支援や仕事と育児の両立支援が十分でない場合、ワーキングマザーは往々にして補助的な職種や分野で、時短勤務を利用して働くようなキャリアを選ばざるをえな...
バリキャリ・ゆるキャリ
「バリキャリ」とは、“バリバリ働くキャリアウーマン”を略した言葉で、仕事こそ自己実現の手段と考え、私生活の充実よりも職場での成功やキャリアアップを優先する女性の生き方、価値観を表します。これに対し「ゆるキャリ」とは、決して仕事第一ではなく、家庭生活を大切にし、自分の趣味や交友も楽しみながらマイペース...
パパ・ママ育休プラス
「パパ・ママ育休プラス」とは、2009年7月の育児・介護休業法改正によって新設された制度(10年6月30日から施行)で、男性の育児参加を促進する観点から、父親・母親がともに育児休業を取得する場合、特例として休業を取れる期間を延長するというものです。現行の育児休業制度は、子どもを養育する労働者に原則...

関連する記事

ビジネスパーソン800人調査「仕事力」があると思う企業、有名人は――?
ビジネスパーソンが「仕事力がある」と思う企業のトップはトヨタ自動車。次いで2位ユニクロ、3位パナソニック、4位ソニー、5位ソフトバンクという結果となりました。
2010/12/13掲載人事・労務実態調査
日本の人事部「HRアカデミー2019」夏期講座 従業員の「仕事」と「育児」の両立支援~いま、人事が取り組むべきこと~
従業員の仕事と育児の両立を支援するうえで欠かせない「育児休業制度」。しかし、その利用状況を見ると、男女間に大きなギャップが存在する。女性の育休取得率が80%台であるのに対して、男性は10%に満たないのだ。男性が育休を取得しないのは、「業務の多忙」「育休を取得し...
2019/10/21掲載イベントレポート
武石恵美子さん 「男性の育児休業」と「ワーク・ライフ・バランス」
仕事と子育ての両立支援計画を企業に求める「次世代育成支援対策推進法」(次世代法)が施行されて1年。これをきっかけに、多くの企業が男性社員も育児休業をとりやすい環境整備に取り組み始めています。『男性の育児休業』(中公新書)の共著書もある武石恵美子さんは、このよう...
2006/04/17掲載キーパーソンが語る“人と組織”

関連するQ&A

ワーキングホリデーの採用
ワーキングホリデーで日本に来ている外国人をアルバイト採用する場合、資格外活動許可書等の書類が必要になりますか?
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
各分野のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。

関連するキーワード

分類:[ 人材開発 ]

注目のキーワード解説をメールマガジンでお届け。

メンタル対応可能な産業医を紹介します POSITIVEの導入事例はこちら 「よくわかる人事労務の法改正」ガイドブック無料ダウンロード

50音・英数字で用語を探す

注目コンテンツ

【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


ミツイワが「福利厚生サービス」を利用する目的とその効果とは?

ミツイワが「福利厚生サービス」を利用する目的とその効果とは?

人事施策の中でも福利厚生が重要な位置を占めるようになってきている今、ミ...