企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】リスキリング リスキリング

「リスキリング(Reskilling)」とは、職業能力の再開発、再教育のことを意味します。近年では、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略において、社内で新たに必要となる業務に人材が順応できるようにする再教育という意味でも使われることが増えています。技術進歩によって衰退する産業がある一方、新たに生み出され、必要性が高まる業種・職種もあります。2020年11月に日本経済団体連合会(経団連)が発表した「。新成長戦略」においても、失われる雇用から新たに生まれる雇用へと円滑に労働力を移動できるよう、企業が従業員のリスキリングを推し進めることを推奨しています。

リスキリングのケーススタディ

DXを成功させるには
リスキリングが一番の近道

企業におけるDXの推進が注目を集める中、多くの企業が「人材不足」という課題に頭を悩ませています。人材不足といっても、単純に人手が足りないということではありません。DXのために必要な、高い専門性を持った人材が不足しているのです。企業には、DXに必要な人材を新たに採用することに加えて、自社内で育てることが求められています。

日本IBMおよびIBMの調査によると、AIや自動化の影響により、2022年までに世界の12の大規模経済圏における1億2000万人の労働者が、リスキリングが必要になる可能性があります。日本においては、488万4000人がリスキリングの対象だといいます。

労働者に対して、能力のギャップを埋めるために実施する企業研修の時間は、2014年の平均3日間から2018年には36日間とわずか4年で10倍以上に増加しました。必要とされる能力が、年々高度化されていることがうかがえます。

企業がDX時代に必要な人材を育成するためには、何が必要なのでしょうか。IBMの調査によれば、企業は育成戦略として、現在の経験レベル、スキル、職務、キャリア志向に合わせてパーソナライズされた教育プランを作成することを呼びかけています。

リスキリングが持つメリットは、これまで企業が積み上げてきた独自の文化やDNAを守ることができること。リスキリングを行わず、既存の従業員を解雇して新たな人材と入れ替えているようでは、企業文化やDNAを継承することができません。

例えば、過去に手作業で製品を造っていた工場で、ロボットが導入されたとします。手作業による仕事はなくなりますが、ロボットを操作したり、エラーを修正したりする業務が新たに生まれます。既存の従業員がその業務を担えば、新たなスキル獲得に加え、顧客、マーケット、企業理念などを熟知している付加価値がプラスされます。リスキリングは、DX時代に企業と個人の双方が生き残るための人材戦略なのです。

・参考
。新成長戦略(経団連)
IBM調査: 市場原理主義に応じた新規スキルの獲得 ― 既存保有スキルの拡張(リスキリング:Re-Skilling)
The enterprise guide to closing the skills gap(IBM)

記事のオススメ、コメント投稿は会員登録が必要です

あわせて読みたい

エンプロイメンタビリティ
「エンプロイメンタビリティ」(employmentability)とは、「企業の雇用能力」を意味する用語です。雇用される側からみて魅力的な企業か、継続的に雇用されたいかといった価値に関する概念で、雇用主としての能力や優秀な人材をひきつける吸引力を表します。単に高報酬を保障できればいいということでは...
企業内弁護士
「企業内弁護士」とは、企業が雇用する専任の弁護士のことで「社内弁護士」とも呼ばれます。弁護士資格を有しながら、企業に従業員や役員として在籍し、自社の法務問題の処理などに従事する専門人材です。グローバル化やコンプライアンス(法令順守)重視などの経営環境の変化に伴い、拡大・多様化する法務リスクに対応する...
EVP
EVPとは、Employee Value Propositionの頭文字をとった略語で、直訳すると「従業員価値提案」。つまり、企業が従業員に提供できる価値のことを指します。従来の「従業員は会社にどのような利益をもたらすか」という視点ではなく、「企業は従業員に何を提供できるか」という視点に立つのが、E...

関連する記事

外国人を雇用している企業は過半数、「さらに増やす」「今後雇用する」企業も半数近くに
人事担当者に外国人の雇用状況について聞いたところ、現在雇用している企業は過半数で、「さらに増やす」「今後雇用する」企業も半数近くであることがわかった。
2019/08/20掲載人事白書 調査レポート
従業員を育成できていると「あまり感じない」企業が過半数
『日本の人事部 人事白書2020』から、「育成」の調査結果の一部をご紹介します。
2020/10/27掲載人事白書 調査レポート
松本真作さん いま日本企業が求める「新規大卒者」の人材像
いま企業はどのような新規大卒者を採用したいと考えているのか。その採用基準を企業や学生はどのように考えればよいのか。労働政策研究・研修機構(JILPT)で、大卒採用に関する調査を担当してきた松本真作・主任研究員/大学校助教授に聞きます。
2006/10/23掲載キーパーソンが語る“人と組織”

関連するQ&A

08年賃上げ
お疲れ様です。 08年度の全国平均昇給額と昇給率のデーターをお持ちでしたら、教えて頂きたくお願い申し上げます。 大企業・中企業・小企業別にあれば、なお幸でございます。
派遣者正規雇用について
派遣者正規雇用に必要な派遣元と派遣先の必要な書類
雇用契約について
派遣事業に関し、質問させていただきます。 個人事業主の方をある企業へ派遣しようとする場合、その個人事業主と当社の雇用契約は常用雇用契約が必要なんでしょうか?某企業から「個人事業主の方は一般派遣の免許を持っている企業と常用雇用契約が必要となる」と指導されましたがどうなのでしょうか?期間限定の雇用契約で...
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
各分野のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。

関連するキーワード

分類:[ 人材開発 ]
分類:[ キャリア開発 ]
分類:[ 経営戦略 ]

注目のキーワード解説をメールマガジンでお届け。

仕事と家庭(育児・介護)』の両立支援 会社の法律Q&A 「よくわかる人事労務の法改正」ガイドブック無料ダウンロード

50音・英数字で用語を探す

注目コンテンツ

【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


ミツイワが「福利厚生サービス」を利用する目的とその効果とは?

ミツイワが「福利厚生サービス」を利用する目的とその効果とは?

人事施策の中でも福利厚生が重要な位置を占めるようになってきている今、ミ...