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【ヨミ】リカレントキョウイク リカレント教育

「リカレント教育」とは、経済協力開発機構(OECD)が1970年代に提唱した生涯教育の一形態で、フォーマルな学校教育を終えて社会の諸活動に従事してからも、個人の必要に応じて教育機関に戻り、繰り返し再教育を受けられる、循環・反復型の教育システムを指します。リカレント(recurrent)は、反復・循環・回帰の意味で、日本語では回帰教育、循環教育と訳されます。教育制度はもとより、労働関連政策や企業の雇用慣行なども併せて再編し、教育機関での学びとそれ以外の労働を主とする諸活動とを、個人が生涯を通じて交互に行えるように、社会体制を改革するのが「リカレント教育」の目指す戦略的構想です。 (2015/2/24掲載)
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リカレント教育のケーススタディ

絶えず変化する社会に適応するために
生涯にわたり職場と学校を往来する仕組み

スウェーデンの経済学者レーンが最初に提唱した「リカレント教育」の概念は、同国の文部大臣オロフ・パルメが1968年のヨーロッパ文相会議でこれに言及したことにより、国際的に注目されるようになりました。70年には経済協力開発機構(OECD)の教育政策会議で公式に取り上げられ、以来、同機構はリカレント教育の調査研究および普及に向けた取り組みを本格化させました。

73年に発表され、「リカレント教育」の呼称が定着するきっかけとなったOECDの報告書では、リカレント教育を「すべての人に対する、義務教育または基礎教育終了後の教育に関する総合的戦略であり、その本質的特徴は、個人の生涯にわたって教育を交互に行うというやり方、すなわち他の諸活動と交互に、特に労働と、しかしまたレジャーおよび隠退生活とも交互に教育を行うことにある」と定義しています。OECDの提唱するリカレント教育は、個人が社会の急速な変化に対応していくためには、生涯を通じての教育が必須であり、従来、人生の初期にのみ集中していた教育へのアクセスを、すべての人々の全生涯にわたり分散・循環させなければならない、という考え方が基盤となっています。こうした改革の理念を、先述の報告書は「血液が人体を循環するように、個人の全生涯にわたって循環させよう」と表現しています。いいかえれば、急速に陳腐化する既存の職業技術や知識を、必要に応じてアップデートするために、フルタイムの就学とフルタイムの就職を交互に繰り返すことにこそ、リカレント教育の要諦があるのです。

しかし日本では、長期雇用の慣行から、正規の学生として学校へ戻る、本来の意味でのリカレント教育が行われることはほとんどありません。わが国では一般的に、リカレント教育の概念を諸外国より広く解釈し、企業などで働きながら学ぶ場合や、職業志向よりも心の豊かさや生きがいのために学ぶ場合、学校以外の場で学ぶ場合も、これに含めます。具体例としては、多くの大学で採用されている社会人特別選抜制度や、単位の累積による学位取得も可能な科目等履修生制度、夜間部・昼夜開講制、通信教育や公開講座、専門職大学院の創設、サテライトキャンパスの設置などさまざまな取り組みが行われています。また、独立行政法人大学評価・学位授与機構による学位授与事業や、放送大学の提供する教育プログラムなどもリカレント教育の機能を果たすものです。

日本では従来、仕事に必要な知識・技術の習得は、長期雇用を前提とする企業内教育に大きく依存してきました。しかし近年は非正規雇用の増加など、従来の雇用形態が揺らぎ始めており、いつでも誰でも、主体的に学び直せるリカレント教育の機会がより必要になっています。関連施策や受け入れ機関のさらなる整備が求められます。

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