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【後編】チーム再起の瞬間 │ 自己効力感が芽吹くスイッチ

このコラムは、「【前編】:チーム再起の瞬間 │ 自己効力感が芽吹くスイッチ」の続きです。

 

問題解決のサイクルと自己効力感

研修生たちが、この数か月間で繰り返してきたのは、たったひとつのシンプルな流れです。
「問題を検出し、定義し、分析し、改善案を立て、検証する」。
このサイクルを、限られた時間の中で、何度も回してきました。

机上演習では、比較的スムーズに回せていたプロセスも、実際に“問題だらけの教材”を前にすると様相が一変します。
目の前に提示されたのは、矛盾や制約が入り組んだ、現実さながらの課題。
簡単に解けるものは、一つもありません。

チームはまず問題を「検出」しようとしますが、視点の違いから「ここが問題だ」「いや、むしろこちらが本質だ」と意見が分かれます。

次に「定義」に進もうとしても、言葉の整理に時間を取られ、前に進まないこともあります。
やっと合意できたと思っても、分析に移ると新たな要素が浮かび上がり、再び定義に立ち戻る
──そんなこともしばしばです。

こうした「行ったり来たり」こそが、本当の問題解決の現実です。
紙の上で矢印を一方通行に並べた図ではなく、実際には螺旋を描くように、行きつ戻りつを繰り返しながら少しずつ進んでいくのです。

成長の証としての“失敗”

研修生たちは、このサイクルの中で、数え切れないほどの「失敗」を経験します。

•  問題を見誤って枝葉にばかり注目してしまった。
• 定義が曖昧で、解決案が的外れになった。
• 分析の途中で時間を浪費し、期限内に結論を出せなかった。
•  改善案を立てても検証が甘く、再現性がなかった。

最初のうちは、こうした失敗に直面すると、表情も沈みがちでした。
しかし、回を重ねるうちに彼らは気づき始めます。
失敗はプロセスの一部であり、そこから学んだことが次のサイクルを強くするのだと。

「前回の失敗があったから、今回は定義に時間をかけすぎないようにできた」
「分析で詰まったら、一度視点を戻すといいとわかった」
このように、自らの体験を糧に、着実に進化していきました。

関連記事:失敗を強みに変える │ リーダーシップの鍵はレジリエンス

自分のスタイルに気づく

問題解決サイクルを繰り返す中で、研修生たちは「自分のクセ」にも気づいていきます。

ある人は「すぐに結論を出そうとして定義を飛ばしてしまう」傾向があり、別の人は「分析に没頭しすぎて時間を忘れる」癖を持っていました。

「自分は観察は得意だが、言語化が弱い」
「自分は発想は豊富だが、検証の詰めが甘い」

こうした自己認識は、外から指摘されるよりも、自分で気づいたときにこそ強いインパクトを持ちます。
まさに「メタ認知」が育っていく瞬間です。

不足を痛感することの価値

また、多くのメンバーが「知識不足」を痛感しました。
「もし統計の知識があれば、もっと効率的に分析できたのに」
「もし他部署での経験があれば、もっと多角的な視点が持てたのに」

こうした不足感は、単なる反省ではありません。
むしろ「次に学ぶべきことが明確になる」貴重な気づきです。
足りないものを実感したからこそ、研修後に自ら学ぼうとする意欲が湧きます。
これは、キャリア理論の教科書を読むよりも、ずっと力強い「実践的キャリア学習」になると言えます。

自己効力感の獲得

そして、この繰り返しのサイクルの中で最も大きな収穫は、自己効力感です。
「自分たちは、確かに問題を解決できた」
「うまくいかないときもあったが、仲間と力を合わせれば必ず前に進める」
その感覚は、研修生一人ひとりの中に確実に刻まれていきます。

失敗や不足を知りつつも、それを超えて成果を出した経験は、「自分ならできる」という揺るぎない自信につながります。

はじめての自転車

このプロセスを、私はよく「自転車の練習」にたとえます。
子どもが初めて自転車に乗ろうとすると、何度も転びます。
膝を擦りむいたり、悔しくて泣いたりしながら、それでも少しずつバランスを覚えていきます。
やがて一度コツをつかむと、「乗れる!」という確信が生まれ、その瞬間から世界が広がります。

問題解決の研修も同じです。
失敗し、転び、悔しさを味わいながらも、最終的に「解決できた」という体験が彼らの自己効力感を育てます。
そして、一度その感覚を手にした者は、現場に戻っても「自分なら挑める」と思えるようになるのです。

問題解決のサイクルは、単なる技法習得の手段ではありません。

• 失敗を糧にする学び
• 自分のスタイルへの気づき
• 不足から生まれる学習意欲
• そして自己効力感の獲得

これらすべてが積み重なり、研修生を一段上のリーダーへと成長させていくのです。

 

修了式の涙―仲間と気づきの結晶

この研修は、12月に修了式を迎えます。
そこは単なる“最後のセッション”ではなく、数か月にわたる挑戦と学びの結晶が形になる場です。
私は、これまで数多くの修了式を見届けてきましたが、そのたびに会場には独特の熱と感情があふれ、胸を打たれます。

過去の修了式で見られた光景

研修を終えた参加者たちは、一人ずつ前に立ち、これまでの学びを語ります。
マイクを持つ手は震えていても、その声には力が宿り、仲間と視線を交わしながら言葉を絞り出します。

「私は、問題の定義を甘く考えていました。でも、繰り返し失敗する中で、その重要性に気づきました。今は“まず定義する”ことから始められる自分になれたと思います。」

「自分の知識不足を痛感しました。正直、悔しい気持ちにもなりましたが、その悔しさのおかげで、これから何を学ぶべきかが見えました。研修を通して“学びたい自分”に出会えた気がします。」

こうした言葉は、聞いている仲間の胸にも深く響きます。
自分の経験と重ねながら「自分も同じように変われた」と実感するのです。
私も、胸が熱くなりつい涙が・・・

仲間意識が結晶化する瞬間

ある期の修了式では、涙ながらにこう語った参加者がいました。

「なんども停滞を経験して、本当に心が折れそうでした。アイデアが出ず、仲間とも口数が減り……。でも全員で声を出して笑い合ったあの瞬間、“自分は一人じゃない”と強く感じました。仲間がいたから最後まで走り切れた。本当に感謝しています。」

この言葉に会場は静まり返り、次の瞬間、大きな拍手が巻き起こりました。
その拍手は一人のためだけではなく、その場にいた全員が共有した体験と感情への共鳴でした。

涙が意味するもの

過去の修了式では、多くの参加者が涙を流します。
それは単なる感動の涙ではなく、いくつもの感情が交錯した証です。

• 努力を積み重ねた自分を認める涙
• 仲間と共に乗り越えた一体感の涙
•  新しい自分の可能性を知った喜びの涙

これらの涙は、彼らが「本気で挑み、変わった」ことの最も正直な表現なのです。

修了式を見ていると、いつも「宝石が生まれる瞬間」を思い浮かべます。
もともと形の定まらない石が、地球の強い圧力と時間を受け、やがて輝きを放つ宝石になる。
研修という圧力の中で、悩み、迷い、時には挫折しかけたメンバーが、最後に仲間と涙を流す瞬間、それは彼ら自身が輝く存在へと変わった瞬間なのです。

過去の宣言

修了式の最後には、必ず「未来への一歩」が語られます。

「改善提案を恐れず、まずはやってみます」
「チームの対話を増やして、みんなの意見を引き出せるリーダーになります」
「研修で学んだ自己効力感を、現場で成果に変えます」

こうした宣言は、仲間の前で発表することで、言葉以上の重みを持ちます。
研修で築いた仲間意識が、未来への約束を強固にするのです。

修了式の力

過去の修了式を振り返ると、そこはやはり「締めくくり」ではなく「新たな始まり」でした。

• 自分の成長を自覚する場
•  仲間との絆を再確認する場
•  未来への行動を誓う場

その三つがそろうことで、研修で得た学びは「記憶」ではなく「原点」となります。


涙と共に刻まれた体験は、現場で困難に直面したときの心の支えとなり、再び立ち上がる力を与えてくれるのです。

未来のリーダーを育てる“肥沃な土壌”

リーダーは、一夜にして育つものではありません。
種を蒔き、水を与え、風に揺れ、嵐を耐えながら根を張り、やがて大樹となります。
次世代リーダー研修は、その成長を支える「肥沃な土壌」としての役割を果たしてきました。

この研修の成果は、数字にも表れています。
過去の期生たちは、修了後に現場の改善に挑み、毎年のように「ムダを半分以下にする」成果を出してきました。

これは単なる効率化ではなく、若手が自ら考え行動し、仲間を巻き込み、組織を動かした証です。
この研修で育つのは「問題解決ができる人材」ではありません。

• 失敗を恐れず挑戦する勇気を持った人材
• 仲間と協力し、対話を通じてチームを動かすリーダー
• 自ら学び続ける姿勢を持った人材

こうした人材こそ、変化の激しい時代に組織を支える柱となります。
また、取り入れている手法は、科学に裏打ちされています。

• エンボディメント理論(身体と感情のリンク)
• シンクロニー効果(同調による一体感)
• 情動伝染(笑いと創造性の回復)

これは古い精神論ではなく、人間の本質に根ざした実践です。
修了式で流れる涙は、過去を締めくくるものではなく、未来への誓いを象徴します。

「次世代リーダーを育てたい」
「若手の主体性を引き出したい」
「現場で成果を出せる人材を増やしたい」
──そう願う企業にとって、この研修はまさに肥沃な土壌となるでしょう。

あなたの組織でも、この体験を若手に用意してみませんか。
未来のリーダーは、ここから育ちます。
そしてその成長は、必ず組織全体の力となって返ってくるのです。

今月の次世代リーダー研修。

私も、腹の底から声を出し、全身の筋肉に力を入れる真剣に20代30代に合わせた「本気」を私も全力で出してみました。
すると…これまでリスクを恐れて正解だけを探していた彼らが、目の輝きが変わり、言葉に力が宿り、姿勢までピン!
会場全体がスイッチONになった瞬間でした。

終わった私はクタクタ。
もはや「本気を見せる筋トレ」状態です(笑)。
でも、その疲れの分だけ若手の未来が動いたのなら、やってよかったなと心から思います。

結局ね、世代ギャップを埋めるのは「若い奴らが変われ!」じゃなくて、年上が先に動くことなんだと実感しました。
そんな気付きもありましたよ。
全身筋肉痛と喉がいたいですが・・・・・

最後までありがとうございました。

このコラムを書いたプロフェッショナル

坂田 和則

坂田 和則
マネジメントコンサルティング2部 部長 改善ファシリテーター・マスタートレーナー

問題/課題解決を現場目線から見つめ、クライアントが気付いている原因はもちろん、その背景にある奥深い原因やメンタルモデルも意識させ、問題/課題改善モチベーションを高めます。
その先の未来には、改善レジリエンスの高い人材が活躍します。

問題/課題解決を現場目線から見つめ、クライアントが気付いている原因はもちろん、その背景にある奥深い原因やメンタルモデルも意識させ、問題/課題改善モチベーションを高めます。
その先の未来には、改善レジリエンスの高い人材が活躍します。

得意分野 モチベーション・組織活性化、リーダーシップ、コーチング・ファシリテーション、コミュニケーション、ロジカルシンキング・課題解決
対応エリア 全国
所在地 港区

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