フローレンス、LGBT社員の声から、事実婚・同性婚を想定した就業規則へ
認定特定非営利活動法人フローレンスでは、「どんな組織になるのか」を示したビジョンとして「多様性によって社会的イノベーションを起こす組織」を掲げており、組織のダイバーシティを非常に重要視しています。
様々なバックグラウンドの社員が、それぞれの多様な強みを持ち寄ることで社会的イノベーションを起こすことができる、と考えているためです。
フローレンスにはLGBTであることを公表して活動している社員がいます。
経営企画室に所属する大磯は、フローレンスでの勤務と並行して「いのち リスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」の共同代表として積極的な活動を行っており、明智カイト名でyahoo!ブログ、BLOGOS等で記事を発表しています。
昨年度はフローレンスのLGBTへの取り組みについて、事務局長へのインタビューを行いました。
フローレンスの「働き方革命事業部」は、大磯とともに就業規則の見直しを行い、2015年4月21日、新しいフローレンス就業規則が施行されました!
フローレンスでは、慶弔休暇として有給の休暇が付与されますが慶弔休暇の対象に「事実婚」「同性婚」を含むことにし、法律婚した方と同等の権利が付与されるようになりました。
就業規則には次のような表現で記載されました。
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スタッフが次に掲げる事由に該当し、請求した場合は以下の日数の範囲内で慶弔休暇を与えます。
① 本人の結婚 5日
② 子女の結婚 2日
③ 配偶者の出産 2日
④ 配偶者、子、実父母の死亡 5日
⑤ 兄弟姉妹、配偶者の父母の死亡 3日
⑥ 祖父母の死亡 1日
2.前項で示した休暇日と会社休日および他の規定で定めた休暇とが重なる日に関しては、前項の休暇を取得したものとみなします。
3.この規定における結婚とは、以下のことを指します。
①入籍
②事実婚(未届の妻または夫と世帯を同一にすること)
③同性婚(同性のパートナーと挙式を行うこと、あるいは結婚関係であると相互に認めること)
4.この規定における配偶者とは、婚姻、事実婚もしくは同性婚の相手方を指します。
5.本人の結婚休暇については、結婚した日(籍を入れた日、もしくは夫婦関係となった日)または式を挙げた日のいずれか早い日から起算して6ヶ月以内に取得日を指定しない場合は権利が消滅します。当団体への入社前に籍を入れた者もしくは式を挙げた者は対象外とします。
6.上記に定める慶弔休暇中の賃金については、特別有給休暇として通常の賃金を支払います。
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フローレンスでは、誰もが働きやすい職場をつくるために、多様な人材を歓迎しており、"多様な人材"には、"多様な家族形態"が含まれていると考えます。
今回、フローレンスの就業規則を"多様な家族形態"を想定したものに改正しましたが、当事者である社員の声を受けて、共に作り上げたことに大変大きな意味があると思っています。
このような小さな一歩が、他の企業にも波及し、誰もが働きやすい日本社会になるように、私たちは、今後も様々な取り組みを行ってまいります。
▼LGBTとは?
同性愛者(レズビアン、ゲイ)、両性愛者(バイセクシュアル)、性別越境者(トランスジェンダー、性別違和)の人々を意味する頭字語。
これら、性的マイノリティは、人口の数%、日本では200万人~500万人が該当すると言われており、これは20人の職場にひとりはいる位の確率なのだそうです。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(認定特定非営利活動法人 フローレンス http://www.florence.or.jp/ 4月21日発表・同社プレスリリースより転載)