帝国データバンク、大学発ベンチャー企業の実態調査(2014年)
10社に1社、東京大学発ベンチャー
~ 設立5年未満の半数以上が赤字経営 ~
今年6月に改訂された「日本再興戦略」。人口が減っていくなか、少ない労働力で日本が経済的に存在感を示すためのキーワードの一つに、女性や外国人の活用などとならんで出てくるのがイノベーションの文字だ。大学側の改革とともに、研究成果の効率的な事業化を果たし、なおかつ企業の「新陳代謝」を進めるためにも注目されるのは、大学発ベンチャーだ。これら民間への技術移転とイノベーションを果たす、大学発ベンチャー企業に期待を寄せられている。
帝国データバンクは、自社データベース・信用調査報告書ファイル「CCR」(160万社収録)より抽出した大学発ベンチャー企業600社の業種、所在地、規模、業績動向などを分析した。
■大学発ベンチャー企業の定義に関しては、文部科学省および、経済産業省の採用している定義を使用した。具体的には以下の要件のいずれかに合致する企業
(1)大学の有する、研究成果や特許を基に設立に至った企業
(2)会社設立5年以内に大学の有する、研究成果や特許を取得、あるいは共同研究等を行った企業
(3)大学教職員及び学生が設立した企業のうち事業内容が大学での研究内容等と関連がある企業
(4)大学からの出資及び、TLOなど技術移転機関が設立に関与した企業
調査結果
1、業種別で見るとサービス業(295社)が最も多く、次いで製造業(207社)。上位2業種8割以上を占める
2、企業の所在地を見ると東京都が152社で最多
3、企業の規模を見ると、年売上高「5000万円未満」と従業員数「5人未満」がそれぞれ最も多い
4、大学別に見ると10社に1社が東京大学発ベンチャー
5、2013年は6割が黒字確保も、業歴「5年未満」では赤字企業が目立つ
詳細は資料(PDF 264KB)をご覧ください。
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(株式会社帝国データバンク http://www.tdb.co.jp/ /8月8日発表・同社プレスリリースより転載)