労務行政研究所が上場・非上場企業を対象に
「昇進・昇格、降格に関する実態調査」を実施
民間調査機関の労務行政研究所(東京都港区、猪股靖・理事長)は、上場企業ならびに非上場企業の4013社に対して「昇進・昇格、降格に関する実態調査」を実施しました。
課長、部長へ昇進する時期を5年前(2000年)と比較すると、課長、部長とも「早くなっている」とする企業が5割前後に上り、成果主義の浸透により優秀な人材を早期に登用する動きが進んでいます。
また、個人の能力や成果の落ち込みを処遇に反映する「降格制度」を導入している企業は6割に達している。導入年でみると2000〜2004年に集中しており、成果主義とともに降格制度を導入した企業が多いことが分かります。「資格や職務と成果とのギャップの是正、公正な処遇の実現」をねらって導入した降格制度ではあるが、一方で運用上の問題点としては「降格者のモチベーションの低下」「降格後の配置の困難さ」が挙げられています。
今回の調査から、成果主義の導入を契機として、昇進・昇格や降格といった社員を格付けるシステムは、より成果(貢献度)に焦点を当てた形で仕組みや運用の見直しが進んでいることが分かります。一方、社員個々の格付けと賃金、やる気とは密接に結び付いていることから 、その前提となる人事考課の重要性が増しており、考課者の制度に対する理解と評価の視点の統一、客観性・納得性を向上させるための取り組みが求められているといえます。
調査結果の詳細はこちらまで。
http://www.value-press.com/parts/2076_050915.pdf
(財団法人労務行政研究所 http://www.rosei.or.jp//同社プレスリリースより抜粋・9月16日)