リクルートエージェント『英語に関する調査』を実施
英語力を求める求人 倍増 〜なんと昨年と比べて2.37倍に〜
リクルートエージェントは2010年8月18日〜8月20日、株式会社インテージと共同で20〜40代の正社員(ホワイトカラー)1,156名を対象に、「英語に関する調査」を行いました。
1. 英語求人数、2010年7月は前年同月比「2.37倍」
企業がグローバル化を加速する中、ビジネスパーソンに英語を求める割合が転職市場でも増加している。リクルートエージェントが扱う求人において「英語求人数」(※1)を抽出すると、2010年7月時点では4,079人、「全求人に占めるシェア」(※2)は20.1%となっている。企業が欲している人材の約5人に1人は、英語力が求められている計算となる。これを2009年7月・前年同月(1,723人、16.0%)と比較すると、求人数は1年間で2.37倍に膨れ上がり、全求人に占めるシェアも4.1ポイント伸びている。また、2009年4月以降に集計されたデータを見ると“数”・“シェア”共に、増加傾向が続いていることが分かる。
(※1)英語求人数……各月末の有効求人のうち、ビジネス初級レベル以上が応募の条件となっている求人数をカウントしたもの。
(※2)全求人に占めるシェア……シェアの分母は、リクルートエージェントが各月末で保有していた有効求人数。
2. ビジネス英語・初級レベル以上の人、わずか9.1%
こうした状況下で、ビジネスパーソンたちの英語レベルはどの程度なのか。現在の英語(コミュニケーション)レベルを聞いたところ、「英語求人」の応募条件に達する「ビジネス初級レベル(※3)」以上の英語力がある人は、わずか9.1%。「日常会話レベル(※4)」の14.4%を足しても23.5%。満足に英語を話せるビジネスパーソンは3分の1にも満たないという結果が出た。
これに対して、将来目指している英語レベルを聞いてみると、「ビジネス初級レベル以上」が33.3%、「日常会話レベル以上」は70.8%。近年の英語ニーズの高まりからか、多くの人が向上心を抱いていることが分かる。
この調査結果を管理職(課長以上)と非管理職(課長代理以下)で比較すると、意識の差が浮き彫りになる。現在の英語レベルが「日常会話レベル」以上の人を合計すると、管理職が31.9%なのに対し、非管理職の人は21.5%と、10.4ポイントの差が開いている。一方、将来目指す英語レベルが「日常会話レベル」以上に関して同様に比較すると、管理職77.7%に対し非管理職69.1%。こちらも管理職が8.6ポイント上回る結果となっている。
(※3)ビジネス初級レベル……ビジネス上で最低限必要な英語を話すことができ自分の意思を英語で伝えることができる
(※4)日常会話レベル……日常の挨拶程度の英語は話せる
3. 業務上での英語の必要性、役職で大きな「温度差」
実際に「業務上で英語の必要性を感じているかどうか」について聞くと、「とても感じる」(9.9%)、「やや感じる」(20.8%)を合わせて30.7%となっており、一年前の同割合(26.0%)からは4.7ポイント増加している。また、この設問でも管理職と非管理職を対比してみると、一年前に英語の必要性を感じていた割合(「とても感じていた」+「やや感じていた」)は管理職34.3%に対し、非管理職24.0%と差は10ポイント以上。現在における同割合も管理職38.4%・非管理職28.8%で9.6ポイントの差があり、全体としての必要意識は向上しているものの、依然として役職による温度差があるようだ。
4. ビジネスにおける英語のニーズ「高まっている」63.9%
では、世間一般的に捉えるとどうなのか。「最近、ビジネスにおける英語ニーズが高まっていると感じますか」と聞いたところ、「とても感じる」が21.3%、「やや感じる」が42.6%で、計63.9%のビジネスパーソンが「英語ニーズの高まり」を感じているという結果が出た。業種別で見ると、「とても感じる」の回答が多かったのは「医薬・医療」(37.8%)、「金融」(27.8%)、「電気、機械、自動車、化学」(24.4%)の順。特に「医薬・医療」・「電気、機械、自動車、化学」業界においては、「英語を必要とする部門がありますか」の問いに「ある」と回答した割合が50%を超えており、実務上の必要性が英語への意識を刺激する要因となっていそうだ。
5. それでも82.8%が、ビジネス英語対策「していない」
このように、多くのビジネスパーソンが英語について「業務上の必要性」や「ニーズの高まり」を感じているという結果が出たが、実際に「ビジネスにおける英語対策をしていますか」との問いには、82.8%の人が「特に何も対策をしていない」と回答している。前の質問で「英語ニーズが高まっていると感じる」と答えている人を取ってみても77.3%が「特に何も対策をしていない」と回答しており、モチベーションはあるが実際に行動に結びつくまでは至っていないという実態が垣間見える結果となった。
英語対策をしている人の中で多かったのは「自分で書籍・CD等を購入して勉強している」(8.2%)、「TOEIC・英検などの資格試験勉強をしている」(4.8%)、「ポッドキャストを聴いている」(4.2%)の順となった。また、英語対策を行う時間については、「通勤時間中」(48.7%)、「仕事を終えてから就寝するまで」(46.2%)の順で、平日の空き時間を上手く利用しているビジネスパーソンが多いことが分かった。
参考情報
※1 「英語に関する調査」
【調査対象】インテージ・ネットモニター 20〜40代/正社員(ホワイトカラー)
【調査方法】インターネット経由
【調査時期】2010/8/18〜2010/8/20
【回答者数】1,156名
◆ 本リリースの詳細はこちらをご覧下さい。
リクルートエージェント http://www.r-agent.co.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・9月6日