労務行政研究所
「役職別昇進年齢の実態と昇進スピード変化の動向」調査を実施
民間調査機関の労務行政研究所(東京都港区、矢田敏雄・理事長)では、企業における役職(係長・課長・部長相当の職位)への昇進年齢の実態と、5年前と比較した昇進スピード変化の動向について調査を行い、その結果がこのほどまとまった。
今回の調査結果によると、各社の制度上想定される「最短」昇進年齢の平均値は、「係長」29.5歳、「課長」33.9歳、「部長」40.1歳となり、2005年に当研究所が同様の調査を行った際の結果と比較すると、「部長」は0.9歳早くなっている。一方、課長への“実際”の昇進スピードについて、今回調査時点(2009年)と5年前の2004年との比較で尋ねた結果は「変わらない」が56.9%と多いものの、「早くなっている」も28.5%と約3割に達した。
さらに、同期入社または入社年次が近い社員の課長昇進に関し「昇進までの年数の個人差が大きくなった(早い者と遅い者との差が広がった)」と答えた企業は、全体の43.9%に上り、早期登用の広まりなどから昇進スピードの個人差は広がる傾向にあることが分かった。
■ 大学新卒入社者の制度上の昇進年齢
「最短」は係長29.5歳・課長33.9歳・部長40.1歳、「標準」は係長32.7歳・課長39.4歳・部長47.0歳
■ 5年前と比較した役職への“実際”の昇進スピード
「変わらない」が約6割を占める一方、「早くなっている」も3割近くみられる
■ 役職(課長)への昇進スピードの個人差
「昇進までの年数の個人差が大きくなった(早い者と遅い者との差が広がった)」が43.9%
【 調査要領 】
1.調査時期: 2009年10月5日〜12月3日
2.調査対象: 全国証券市場の上場企業を中心とする4003社
3.集計対象: 前記調査対象のうち、回答のあった138社(製造業63社・非製造業75社)
労務行政研究所 https://www.rosei.or.jp /同社プレスリリースより抜粋・4月5日