パソナテックがITIC(IT独立業務請負人)向けの
支援サービス事業を5月から新たに開始
IT(情報技術)分野における専門人材サービスを行うパソナテック(東京都渋谷区、森本宏一・代表取締役社長)は5月中旬から、IT分野を専門とする個人事業主「ITIC」(ITインディペンデント コントラクター:独立IT業務請負人)向けの支援サービスを開始します。
各ITICが専門分野に特化して活躍することを可能にするために必要な(1)PTSSアセスメントによるスキル・役割の明確化(2) (1)に基づく最適なチームビルディングを通じ、同社の既存顧客をはじめとする各企業のプロジェクトへの参画(3)独立に際しての付随業務のサポートメニューの完備など、活躍基盤の構築を行っていきます。
長い間日本の雇用形態として主流だった終身雇用制度が崩壊し、契約社員・派遣社員、最近では「IC」(インディペンデントコントラクター)という名称で知られる個人事業主など、多様な就業形態を選択する個人が現れ、それぞれの志向にあった形でキャリアを積むことも多くなってきました。日本では最近聞かれ始めたICですが、すでにアメリカにおいてはIC人口が900万人に昇るとも言われており、働き方のスタイルとしてはもはや珍しい存在ではありません。日本でも、とくにIT業界においては、その高い専門性を活かして独立し、複数の企業と契約を結ぶ「ITIC」を志向する人材も増えてきています。
一方、社会的な動きとしても、2006年には最低資本金制度が撤廃されるなど個人が独立しやすい環境もできつつあり、今後ますます注目を集めていく就業スタイルと考えられます。しかし、さまざまな要因から実際にITICとして活躍する人材は少なく、また、これまでのIT業界の体制により企業が大きなプロジェクトを進める際にICを参画させるというスタイルはまだまだ少ないのが現状です。こうした現状は、優秀な人材の創出、さらには日本のIT産業の発展における大きな課題となっています。
そこで、同社はこの現状の改善にいち早く取り組み、ITICを志向する優秀な人材と社会がより良い関係性を築くためのプラットフォームを形成、各種サポート体制を整えた支援サービスを提供していきます。本支援サービスの利用にあたっては、ITSSベースのスキルフレームワーク「PTSS」に基づく一定の基準をクリアすることが条件となります。このアセスメントによる認定を経て、同時に技術スキルやプロジェクトにおける役割を明確化、自身の最も得意とする専門分野における活躍を可能にします。認定されたITICは、同社の既存顧客を含む企業から発注される各種プロジェクトに、最適なチームを構成し参画することが可能となります。
プロジェクトの運営にあたっては「PMO(プロジェクト マネジメント オフィス)」を設置、リソース管理・技術サポート・統合管理などを行い、常に最適な状況でのプロジェクト進行管理を実現します。また、ITICが独立時・運営時に直面する各種問題を解決するためのサポートメニューを完備、必要な時に利用できる環境を整えます。
同社では、2006年3月時点で、本支援サービスを基盤として活躍するITICを100名と見込んでいます。この取り組みがIT業界に新たな構造をもたらす基盤改革の一助となり、優秀な人材の活躍の場を拡げることで業界全体の発展に寄与できれば、とのことです。
(パソナテック http://www.pasonatech.co.jp//同社プレスリリースより抜粋・5月13日)