人事・採用コンサルティングのトライアンフ代表による
「新卒採用動向レポート」発表
トライアンフ(東京都渋谷区、樋口弘和・代表取締役)は、当社代表の樋口弘和による新卒採用動向レポートを発表しました。 ■ 2010年の新卒採用に向けた企業側の動き 労働人口がこれから約50年の間で半減する、少子高齢化の入り口に入り、成長を志向する企業経営者が、人材の獲得と育成を真剣に検討し始めたためか、例年よりも早い段階で、人事・採用担当者の取り組みの違いを感じます。 2009年の新卒市場を観ていても、企業の採用意欲は優秀な学生に向かい、いわゆる「数合わせ」をする企業は大幅に減ったように見受けられます。また、新卒採用を支援する人材ビジネス関連企業では、各社とも、「09新卒のクロージングは早かった」と聞きます。もちろん、年初から始まった景気循環のダウントレンドの影響もありますが、もっと構造的な変化が感じられます。 ■ 研修ニーズの変化 これは、研修に関する引き合いを見ていても同様で、「メニュー表に載った定型研修」はめっきり流行らなくなり、反対に「クライアントの事業成功のためのフルカストマイズ」した研修ニーズが非常に高まっています。 これらは既に、プログラム化された研修を講師が行なうだけという従来の集合研修とは、全く異なるもので、言わば、「研修という形態で行なう人事コンサルティング」と言い変えることができます。 ■ 採用・教育は、企業の投資活動である 採用・教育に共通して見られる現象の背景には、「効果測定をきちんとしよう!」というマネジメントの強い意志と変化の現れであると、私は理解します。 「採用・教育は投資活動である」というセリフは当たり前のようですが、多くの企業では実態が違っていました。景気の上下動で真っ先に減らされるのが教育予算という企業も多く、有名無実化しているのではないでしょうか。採用においては、採用数と出身学校の偏差値が幅を利かせた時代も長く続きました。これらの現象は、「所詮採用や教育なんて、効果がわからないよ」という安易な発想から生じています。 これからの人材採用と人材開発は、このようなやり方では通用しないばかりか、経営者目線で考えれば、「人材の獲得と育成」が事業成果に最も影響を与えることになるため、まともな経営者が許さないでしょう。 ■ 最後に 当社のような人事関係者にとっては、この上ない幸せな時代だと言えますが、一方で、高いパフォーマンスを求められる厳しい時代になったのかもしれません。時代がHRに最も注目するこれからの数十年、当社は今までの成功体験やビジネス習慣に頼ることなく、常に事業成功のパートナーとして、採用と教育のあるべき姿を考え続けます。 【 樋口 弘和プロフィール 】 株式会社トライアンフ 代表取締役 1958年生まれ。早稲田大学卒業後、横河ヒューレットパッカード(現 日本ヒューレットパッカード)に入社。以後、20年近くにわたり人事部門に在籍し、採用、人事制度の設計・運用に一貫して携わる。 1998年にトライアンフ設立。延べ一万人以上もの面接を行ってきた人事のプロ。自らも中小企業の経営者として採用、定着、育成に関して日々実践を重ねている。講演、雑誌寄稿多数。著書に「やめさせない採用!かまってほしい若者たち」(講談社)など。 ◆ ブログ: http://higuchi.triumph98.net/ (トライアンフ http://www.triumph98.com/ /同社プレスリリースより抜粋・8月18日) |