副業に関する定点調査(2023冬)
~副業経験、今後の副業意向はどちらも2022年5月の調査開始から過去最大に~
「はたらいて、笑おう。」をビジョンに掲げるパーソルグループのパーソルイノベーション株式会社 lotsful Company(本社:東京都港区、lotsful Company代表:田中 みどり)が運営する副業人材マッチングサービス『lotsful(ロッツフル)』では、副業に関する定点調査を四半期ごとに実施しており、2024年2月に実施した調査結果をお知らせします。8回目となる今回は、副業経験者を対象に、インボイス制度の適格請求書発行事業者の登録状況や、登録時に苦労したポイント等についても調査しました。
●調査サマリー
・直近の副業経験者は、2022年5月の調査開始から過去最多
・副業意向も過去最多をマークする一方、20代の意欲は減退傾向
・将来のキャリアを考えて副業をする人が増加傾向に
・「副業への興味はあるが、探し方がわからない」の回答は20.9%へ増加
●参考データ
・副業経験者の約60%は適格請求書発行事業者に登録、若年層ほど登録率が高い傾向
・適格請求書発行事業者の登録で苦労したことは「メインの職場との調整」
・登録をしていない理由は「年間売上が1,000万円未満」と「制度をよく理解していない」が多数
●調査結果
✓直近の副業経験者は、2022年5月の調査開始から過去最多
副業経験者の推移をみてみると、「実施した」の回答者率は2023年11月の38.5%から42.3%へと増加し、2022年5月の調査開始から過去最多となりました。
男女年代別で前回の調査結果と比較してみると、男性20代で副業経験者が前回の21.7%から過去最高の27.9%と増加しました。一方で、女性30代が前回の15.4%から11.1%へ、女性40代が前回の8.8%から7.4%へと減少しました。
✓副業意向も過去最多をマークする一方、20代の意向は減退傾向
副業意向も2022年5月の調査開始から過去最多となる53.9%をマークし、2023年11月に実施した前回調査の51.7%を更新しました。
男女年代別で前回の調査結果と比較してみると、30代女性の副業意向が14.9%から18.8%へ増加していました。一方、男女ともに20代の副業意向が大幅に減少しており、男性は21.4%から15.3%へ、女性は22.0%から16.8%へと、どちらも5%以上の変化がありました。
✓将来のキャリアを考えて副業をする人が増加傾向に
「副業を実施した理由」の推移を見てみると、「自由に使えるお金を増やしたい」など、収入アップを目的とする副業者が2022年5月の調査開始から最多である中、「自身の将来のキャリアに関して考えた」の回答も漸増を続けており、今回の調査では過去最多となる21.7%まで伸長しました。わずかな変化ではありますが、キャリアアップのために本業以外での経験値を求める人材が増えていることが伺えます。
また、「副業を実施しなかった理由」の推移では、「副業への興味はあるが、探し方がわからない」の回答が前回調査の17.5%から20.9%へ増加していることから、高まる副業意向の裏側では、自ら副業先を獲得してキャリアアップを実現させる層と、意欲があっても副業先を見つけられない層が二極化している可能性が垣間見えました。
【参考データ】
✓副業経験者の約60%が適格請求書発行事業者に登録、若年層ほど登録率が高い傾向
直近半年の間に副業を「実施した」と回答した方を対象に、インボイス制度開始にあたって適格請求書発行事業者登録を行なっているか尋ねたところ、「登録をした」との回答は59.4%、「登録をしていない」との回答は40.6%となりました。
男女年代別でみると、男女ともに20代が最も多く、若年層ほど登録率が高い傾向が伺えます。
✓適格請求書発行事業者の登録で苦労したことは「メインの職場との調整」
また、適格請求書発行事業者の登録にあたり、苦労している点について尋ねたところ、回答項目による差はあまりないものの、「メインの職場との調整」が32.8%、「記録の保持」と「消費税の申告と納付」が同率で31.2%となりました。
✓登録をしていない理由は「年間売上が1,000万円未満」と「制度をよく理解していない」が多数
適格請求書発行事業者の登録をしていない理由について尋ねたところ、「年間売上が1,000万円未満である」が46.6%、「制度をよく理解していない」が45.0%となりました。登録者を伸長させるには、制度に対するリテラシー向上施策が求められます。
■調査概要
調査手法:インターネットリサーチ
Fastask(株式会社ジャストシステム提供)でアンケート調査を実施
調査地域:全国47都道府県
調査対象:全国の企業に勤める会社員 20~40歳代の男女
調査期間:2024年1月26日(金)~2月2日(金)
対象人数:800人
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(パーソルイノベーション株式会社 / 3月27日発表・同社プレスリリースより転載)