インテリジェンス、シゴト情報「an」調べ
平均時給〜多くの地域で時給の増加に停滞感
インテリジェンス(東京都千代田区、鎌田和彦・代表取締役 社長執行役員)が運営するシゴト情報「an」では、求人メディアに掲載された求人広告から164職種(※)について、平均時給を分析しています。3月の結果がまとまりましたのでお知らせします。 【 全エリア概況 】 2008年3月の全国平均時給は970円(前月971円、前年同月966円)で前年増加率0.5%増。前年同月比を上回ったものの、金額は2007年11月を境に緩やかに下降しており、給与増加に停滞感が見られます。エリア別では「関東エリア」が1,034円でもっとも高く、次いで「東海エリア」(991円)、「関西エリア」(967円)。 前年増加率は「北海道エリア」が3.3%増となったのを除き、他4エリアで前年同月割れとなりました。職種別では「事務系」の前年増加率が全エリアでプラスとなっており、高い水準となっています。 【 関東エリア概況 】 関東エリアの平均時給は、1,034円(前月1,025円、前年同月1,049円)で、前月までのゆるやかな下降傾向から9円の増加に転じました。対前年同月の増加率は1.4%減で、9ヵ月連続のマイナスとなっています。職種別では、「専門職系」が1,137円と最も高く、次いで「事務職系」(1,128円)、「営業系」(1,123円)となっており、対前年同月の増加率では、「事務系」の4.0%が最も高い伸び率となっています。 【 関西エリア概況 】 関西エリアの平均時給は、967円(前月971円、前年同月998円)で、前月に比べ4円の減少となり、 1月を境にゆるやかな下降傾向が続いています。対前年同月の増加率を見ると3.1%減、9ヵ月連続のマイナスとなりました。職種別では、「営業系」が1,110円で最も高く、次いで「専門職系」(1,104円)、「運輸職系」(1,088円)となっており、対前年同月の増加率では、「運輸職系」の13.4%が最も高い伸び率となっています。 【 東海エリア概況 】 東海エリアの平均時給は、991円(前月1,010円、前年同月994円)で、前月に比べ19円の減少となり、7ヵ月ぶりに1,000円台を割り込みました。対前年同月の増加率を見ると0.3%減となりました。職種別では、「専門職系」が1,089円で最も高く、次いで「技能・労務系」(1,051円)、「サービス系」(1,049円)となっており、対前年増加率では、「フード系」の3.4%が最も高い伸び率となっています。 【 九州エリア概況 】 九州エリアの平均時給は、812円(前月814円、前年同月816円)で、前月に比べ2円の減少となり、年明け以降、ゆるやかな下降傾向が続いています。対前年同月の増加率を見ると0.5%減で、5ヵ月連続のマイナスになりました。職種別では、「営業系」が943円で最も高く、次いで「専門職系」(936円)、「事務系」(875円)となっており、対前年増加率では、「運輸職系」の8.4%が最も高い伸び率となっています。 【 北海道エリア概況 】 北海道エリアの平均時給は、827円(前月807円、前年同月800円)で、前月に比べ20円の増加となりました。対前年同月の増加率を見ると3.3%増で、2ヵ月連続プラスとなりました。職種別では、「専門職系」が1,010円で最も高く、次いで「営業系」(961円)、「事務職系」(869円)となっており、対前年増加率では、「事務系」の8.5%が最も高い伸び率となっています。 【 3月の結果から 】 3月の集計結果を見ると、東海・関西・九州で前月を下回っており、時給抑制傾向が強まっていることが伺えます。その背景としては時給の上昇だけでは充足しない採用を補うために正社員化や昇給制度など既存アルバイトの定着施策、自社採用で補えない人材不足に対する派遣活用を進めた企業が増えた一方で、これらの施策が企業の負担を増加したため、採用意欲は依然として高いものの時給を抑制せざるをえない状況になったのではないかと考えられます。そのため、4月以降も時給は高水準を維持しつつも、上昇には停滞が見られることが予想されます。 ■ 詳細の資料はこちらをご覧ください。 (インテリジェンス http://www.inte.co.jp /同社プレスリリースより抜粋・4月25日) |