20代社員の挑戦傾向は年次と共に低下傾向、維持のカギは“学習機会”と“キャリアの軸”確立か
働く理由を明確に「持たない」若手社員は昨年同様9割、一方「持つ」若手社員と挑戦傾向の相関も
リ・カレント株式会社(所在地:東京都新宿区、代表取締役社長:石橋真、以下「リ・カレント」)は、若手社員の「働く」に関する価値観、及びCOVID-19の影響が若手の仕事・キャリアの考え方にもたらす影響について、2022年度時点での若手社員を中心とした「2022年度最新若手意識調査」を実施しました。
今の若手社員が仕事や人生の選択において何を重視しているのか、また彼らを育てていくため、これからの時代の若手育成に何が求められていくのか、企業の人材育成に関わる方々に参考情報としてご覧いただけるよう、調査結果をレポートとして公開致します。
◆調査概要
・調査対象:東京都在住の20代 若手社員1300名
・調査期間: 2022年5月
・調査方法:選択回答及び自由回答式インターネット調査
※構成比の数値は、四捨五入のため 100%にならないことがあります。
※実際の東京都の人口構成に合わせるために、回収サンプルに重みづけを行っています(ウェイトバック集計)
※非有効回答を含まないグラフもあります。
<若手意識調査結果・サマリー 20代働くいまどき若手の本音>
1.仕事観を明確に「持たない」は昨年同様9割、持つ若手は「実際に働く経験を通して」獲得
「自分は何のために働くのか(仕事観)」「どのように働き続けたいか(キャリア観)」:「明確な形で持っている」は、昨年調査内の同設問回答と同様、1割に満たず。仕事観を持たない理由として、「仕事観とは何かそもそもよくわからない・考える機会がない」が多数挙げられた。逆に「持っている」とした回答者にその獲得のきっかけを聞いたところ、「実際に働く経験を通して」が最も多く選ばれた。
2.自分らしさを「意識する」6割も、「自分らしく働く」イメージの具体は欠く
広く物事を決定・選択する際に「自分らしさ」という観点を意識するかを聞いた設問では、「頻繁に意識する」「時々意識する」が合わせて6割強となった。一方で、「自分らしく働く」イメージを持っているかを聞くと、「あまり具体的なイメージはない(30.3%)」「まったく持っていない(9.6%)」「仕事に自分らしさを期待しない(16.3%)」となり、仕事と自分らしさを具体的に関連付けていない回答者が全体の半数を超えた。
3.年次を重ねても強い挑戦傾向を保つ若手に、仕事観・キャリア観・学習機会の所持傾向あり
今回の回答結果を様々な観点からクロス集計し分析したところ、新しい仕事における挑戦傾向は年次を重ねるごとに減少している。ただし、仕事観やキャリア観を明確に所持している回答者については、年次が高くなっても比較的強い挑戦傾向を示した。また、そのような、仕事観やキャリア観を明確に所持する回答者の多くが、1年以内に仕事に関係した学習機会を得ていることもわかった。
◆育成に際して
若手社員に対する、教育研修をはじめとした育成施策では、一般に年次が高くなるほど頻度が減少し、特に5年目前後を境に「一人前」として若手育成の手が離れるケースが多く見られます。
今回の調査から、年次を重ねた若手社員の挑戦傾向と学習有無に一定の相関関係があることがわかります。彼らを真に「一人前」のリーダーとして送り出すためには、彼らの自発的な学習の軸になるキャリア観・仕事観の形成を土台とした学習機会の担保が必要といえます。
今後もリ・カレント株式会社は「組織学習デザインカンパニー」として、個人の学びを組織に拡げるネットワーク型の人材・組織開発をご支援してまいります。
◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。
(リ・カレント株式会社 / 9月27日発表・同社プレスリリースより転載)