「データでわかる360度フィードバック導入状況」調査レポート
「フィードバックと対話で、すべての人と組織、社会をアップデートする」をミッションに掲げるHRサーベイクラウドサービスの株式会社シーベース(本社所在地:東京都新宿区、代表取締役社長:深井幹雄)は、360度評価や多面評価、マネジメントレビューなどと呼ばれる"360度フィードバック"の企業での活用状況の実態を把握するための調査を実施し、「データでわかる! 360度フィードバック導入状況」として分析結果をまとめました。第一弾として「一般的な導入状況」の結果をお知らせいたします。
■調査結果 「従業員規模別導入状況」
企業の6割近くが360度フィードバックを利用し、人材開発・制度運用面で役立てていることがわかりました。大企業ほど人材個々の状況が見えにくいため、360度評価を組み込んで可視化している傾向が読み取れます。また、従業員規模別では、従業員が多いほど導入率は高まり、5,000名以上の企業では7割弱が導入していることが明らかになりました。
■調査結果 「業界別導入状況」
策の導入率が最も高かったのは金融業界で7割超。次いで通信・IT・Webサービスが7割弱となりました。金融業界は、通常の人事管理面に加え、法令遵守・リスク管理の観点からも、人材の可視化の必要性が高い傾向がわかります。通信・IT・Web業界については、激しい事業環境変化下での組織運営のため、人組織の状態把握・対応の必要性が高いことがうかがえます。
■調査結果 「活用用途」
活用用途想定については、導入済企業は「人材開発」、非導入企業は「配置転換・異動の参考」が最多となりました。導入前は人事ニーズから”人事制度運用面での用途”を想定することが多い傾向がある一方、実際の導入においては運用の現実性や対象者メリットも考慮して”人材開発面での用途”が多くなると考えられます。
■調査結果 「解決したい企業課題」
解決を期待する会社課題のTOP3は「管理職のマネジメント力が低い」「テレワークの浸透による労働管理」「人材が育ちにくい」となりました。より人材開発に近い文脈で、管理職のマネジメント・職場改善(労働管理や部下育成も含めて)に役立てたい意向が読み取れます。
■調査結果 「導入後の満足点(人事調査)」
人事担当者が満足している点の上位は「気づきの提供」「評価・目標管理への活用」「昇格・降格制度での参考」「ハラスメント抑制」「マネジメント層の能力開発」となりました。前掲の会社課題に照らすと、今後はさらなるマネジメント層の能力開発やハラスメント抑制における活用のアップデートが望まれると考えられます。
<分析コメント>
「コロナ禍で得た組織課題を成長の糧に繋げるために、効果的な360度フィードバックの活用を」(シーベース代表取締役社長 深井幹雄)
変化の激しいVUCA時代においてより強固なビジネス基盤を作るためには、人の繋がりすなわち「組織力」を高める方法が有効です。日本は諸外国に遅れを取りながらも、昨今ようやく「人的資本」を含む非財務情報の開示の対応が進み始めていますが、コロナ禍で変化した働き方に付随する組織課題や人材開発の課題は、業種や規模を問わず多くの企業に通じていることが本調査結果から明らかになりました。また、360度フィードバック導入企業と非導入企業の違いとして、目的に「人事評価」ではなく「人材開発」を据えていることがわかります。社員の成長機会のため、また複雑化するマネジメント業務の支援やハラスメント対策を目的として、360度フィードバックと組み合わせて様々なツールを導入し、効果的な運用に取り組む企業が多いという気づきを得られる結果となりました。
<調査概要>
・調査手法:インターネットリサーチ
・都道府県:全国
・対象者、サンプル数:
(1)社員調査:360度評価(多面評価)を会社が導入、評価者or被評価者 241サンプル
(2)人事調査:経営者、人事(組織開発、人材開発、人事評価等業務関与者) 1,000サンプル
・実施期間:2022年3月4日~7日
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社シーベース / 8月29日発表・同社プレスリリースより転載)