第2回”新しい時代に求められる営業職”に関する調査
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」(編集長:喜多 恭子)は、「第2回”新しい時代に求められる営業職”に関する調査」を行いましたので、結果をお知らせいたします。
“新しい時代に求められる営業職”とは、営業の分業体制によって生まれ、これからの時代により需要が高まると予想される「インサイドセールス」(※1)や「カスタマーサクセス」(※2)職などを指しています。
※1「インサイドセールス」:電話やメール、ビデオ会議システム等を用いて顧客とコミュニケーションを取り、見込み顧客の獲得から商談設定・受注までを行う職種
※2「カスタマーサクセス」:購入・契約後のフォローを通じて、自社サービスの価値を最大限に引き出せるよう継続的に顧客を支援する職種
【主な調査結果】
■”新しい時代に求められる営業職”の業種別求人数1位は「インターネット・広告・メディア」、前年増加率1位は「教育」
■”新しい時代に求められる営業職”の求人数は、3年弱で約9.6倍に増加
■”新しい時代に求められる営業職”求人の年収設定は、営業職全体よりも高い傾向に
■”新しい時代に求められる営業職”の業種別求人数1位は「インターネット・広告・メディア」、前年増加率1位は「教育」
2021年1月から9月までに「doda」に掲載された“新しい時代に求められる営業職”(※3)における業種別求人数の順位は、1位が「インターネット・広告・メディア」、次いで「IT・通信」、「人材サービス・アウトソーシング」の順となりました。。これらの業界はテレワークの導入がコロナ禍前から進んでおり、出社を前提としない「インサイドセールス」や「カスタマーサクセス」職との親和性が高く、求人数が多いと思われます。
また、前年増加率の順位は、1位が「教育」、次いで「メーカー(機械・電気)」、「医薬品・医療機器・ライフサイエンス・医療系サービス」となりました。教育現場ではコロナ禍の影響で大勢での対面授業の実施が難しくなり、自宅で受講できるeラーニングなどのオンライン学習が拡大したことを背景にSaaS系企業の成長が促進され、それに伴い「インサイドセールス」や「カスタマーサクセス」職が重要視されたことで求人が増え始めたと考えられます。
「メーカー(機械・電気)」や「医薬品・医療機器・ライフサイエンス・医療系サービス」については、業界の商習慣として対面でのアポイントが基本でしたが、コロナ禍を契機に営業活動のDX化が進み、契約後のアフターフォローを非対面で行うといった変化が起こったこと、また、オンライン診療などの導入が進んだことにより、前年比で大きく求人数を伸ばしたと考えられます。
※3:求人募集要項の仕事内容欄に「インサイドセールス」または「カスタマーサクセス」の文言が入っている求人
■”新しい時代に求められる営業職”の求人数は、3年弱で約9.6倍に増加
「doda」に掲載されている“新しい時代に求められる営業職”※3の求人数を2019年1月と2021年9月で比較すると、約9.6倍に増加していることが分かりました。また、2021年7月の前回調査※4からは、約1.3倍増加していました。営業職全体の推移は依然としてほぼ横ばいのため、「インサイドセールス」や「カスタマーサクセス」職などが特に増えていることが見て取れます。緊急事態宣言が明けた現在でも、次回の感染拡大に備えて、リモートワークでも滞りなく業務を進められる環境を構築する企業の影響によって、求人が増加したと予想されます。
■”新しい時代に求められる営業職”求人の年収設定は、営業職全体よりも高い傾向に
2021年9月度の「doda」に掲載されている“新しい時代に求められる営業職”求人(※3)の給与の上・下限区分において、給与上限として最も設定の多い年収は「650万円」の求人で、次いで「800万円」、「900万円」の順となりました。一方で、営業職全体の求人の給与の上・下限区分において、給与上限として最も設定の多い年収は「650万円」、次いで「550万円」、「800万円」の順でした。これは“新しい時代に求められる営業職”が日本で導入され始めてまだ日が浅いこともあり、企業が新たに「インサイドセールス」や「カスタマーサクセス」職などを募集する際に、経験者や部門の責任者を優先的に採用する傾向が見られることから、未経験者採用も積極的に受け入れている営業職全体よりも年収設定が高い傾向にあると考えられます。一部企業では「インサイドセールス」や「カスタマーサクセス」部門の体制が整い、未経験者採用を始めている企業も見受けられるので、今後、“新しい時代に求められる営業職”の年収設定は営業職全体に近づいていくと予想されます。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(パーソルキャリア株式会社/11月30日発表・同社プレスリリースより転載)