働き方改革の課題に健康経営が果たす役割とは? 健康経営フォーラム2019
健康経営を推進するNPO健康経営研究会による「健康経営フォーラム2019」が4日、ベルサール神田(東京都千代田区)で開かれ、「健康経営のその先の広がりと目指すもの」をテーマに、働き方改革推進後の課題に対して健康経営が果たす役割を考えた。
はじめに、幸福健康学を研究する慶應義塾大学大学院教授の前野隆司氏が登壇。「時短」のような効率性を重視した施策は「従業員がやらされ感を持ち、生産性や創造性が下がる」と弊害を指摘した。また、従業員幸福度の向上がパフォーマンスに好影響があると提案した。
厚生労働省の藤岡雅美氏は、労働人口の減少に対応するためには、仕事の付加価値を高めなくてはならないと提言。価値向上に影響を与えるエンゲージメントや生産性は健康に相関関係があり、健康経営の目的が業績・企業価値向上にあると改めて確認した。そのうえで、従業員が自然と運動や食事改善に取り組む仕掛けについて紹介した。
このほか、今年6月の20ヵ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)に合わせて開かれた健康経営ラウンドテーブルの報告、株式会社ジャパネットホールディングスの事例発表などが行われ、参加者が健康経営に対する理解を深める時間となった。
「健康経営フォーラム2019」の様子
(『日本の人事部』編集部)