日立GP、企業年金制度の
「旧制度管理ソリューション」提供を開始
日立公共システムエンジニアリング(東京都江東区、森内康浩・取締役社長 以下日立GP)は、企業年金基金において、代行返上以前の受給者(*1)・待期者(*2)への給付を管理する「旧制度管理ソリューション」を2007年5月8日より提供を開始します。本ソリューションにより、企業年金基金が代行返上後も継続して対応している複雑な旧制度管理事務をシステム化するとともに、手作業のため旧制度の業務知識・ノウハウや時間を必要としていた給付管理事務を、効率的に行うことができるようになります。
2002年4月の確定給付企業年金法の施行以後、代行返上による確定給付企業年金制度へ移行した企業年金基金は1,944基金(2007年4月現在)に達しています。代行返上以前の受給者・待期者は既得の権利を承継するため、企業年金基金は、新制度移行後も旧制度に基づいた給付管理を継続して行っています。
この旧制度管理(承継者(*3)の年金給付管理)は、過去の複雑な制度に基づくため、旧制度の業務知識を有する一部の職員に管理作業の負荷が掛かっているのが現状です。これは、業務委託形態に関わらず、代行返上後も旧制度を管理する企業年金基金にとっては、共通の課題となっています。これを受けて、日立GPは企業年金基金へ向けて、本ソリューションを開発、提供をすることとしました。
本ソリューションでは、企業年金連合会(*4)からの停止情報の一元管理と独自給付額の算出を行う「停止額管理システム」、新制度移行前の旧厚生年金基金および旧税制適格退職年金の受給者の給付を管理する「受給権者管理システム」、および導入に伴う旧制度の調査・業務分析・システム構築まで提供します。複雑な数種類の制度による給付の場合にも、基金独自の制度に10パターンまで対応できます。
本ソリューションを利用することにより、旧制度管理業務にかかるコストを削減するとともに、一元管理された情報を元に、受給者への情報提供、データの有効活用を図れます。
【 本ソリューションの主な特徴 】
(1) 厚生年金基金向け業務システム構築で培ったノウハウをフルに活用
当社が1986年より開発・販売を行なっている厚生年金基金向けソリューションのノウハウをもとに、旧制度調査、業務分析などのコンサルティングサービスから、システムの構築まで一貫して提供します。
(2) 複雑な受給者の制度を10パターンまで管理可能
「受給権者管理システム」では、代行返上以前の厚生年金基金制度のほか、企業独自で実施していた税制適格退職年金制度など、複雑化した基金独自の給付制度に10パターンまで対応できます。これにより、これまで一部の有識者のノウハウに依存してきた事務を柔軟かつスムーズにシステムで管理が可能です。
(3)企業年金連合会提供の停止情報を元に、独自給付額を算出
「旧制度管理ソリューション」の「停止額管理システム」では、企業年金連合会から提供される停止情報と旧厚生年金基金の加入資格情報を元に、独自給付額の算出を行えます。今後、法律改正等に伴う、停止情報データの仕様変更等が発生した場合にも、柔軟な対応が可能です。
(4)受給者へのサービスも向上、データの有効活用
本ソリューションにより、システム化により情報が一元管理されるため、旧制度の受給者からのさまざまな問合せへの対応、情報提供などのサービスの向上を図ることができます。また、退職給付会計用の基礎データや各種統計情報の作成など、経営層や関連部署へ向けてのデータの有効活用も行えます。
【 「旧制度管理ソリューション」価格および提供時期 】
< 提供システム/サービス >
■ 提供システム
◇ 受給権者管理システム
新制度移行前の旧厚生年金基金および旧税制適格退職年金の受給者の給付を管理します。
◇ 停止額管理システム
企業年金連合会からの停止情報の一元管理と独自給付額の算出を行います。
■ サービス
◇ 導入支援サービス
旧制度調査、業務分析、システム構築までサポートします。
■ 価格: 300万円〜
■ 提供開始: 2007年5月8日
【 販売目標 】 2010年度末までに100システム
【 「旧制度管理ソリューション」ホームページ 】 http://www.gp.hitachi.co.jp/solution/nenkin/kigyo/kyusei.html
*1 受給者: 現在年金を受け取っている人
*2 待期者: 退職等により企業年金基金に加入していないが、年齢等の条件に満たさず年金をまだ受け取っていない人
*3 承継者: 新制度に切り替わった後も旧制度を承継する権利をもつ人
*4 企業年金連合会: http://www.pfa.or.jp/ 参照
(日立公共システムエンジニアリング http://www.gp.hitachi.co.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・5月9日)