離職した介護職の31%が入社1年未満。離職した人のうち21.3%が「給与の低さ」、17.3%が「キャリアの見通しのなさ」を離職理由として挙げる~介護業界の離職経験者1,600人に対する調査結果:ベネッセスタイルケア・パーソル総合研究所
株式会社ベネッセスタイルケア(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 滝山真也)の社内シンクタンク「ベネッセ シニア・介護研究所」と、総合人材サービス、パーソルグループのシンクタンク・コンサルティングファームである株式会社パーソル総合研究所(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:渋谷和久、以下パーソル総合研究所)は、介護業界の離職経験者1,600人を対象としたアンケート結果をもとに、介護人材の成長とキャリアの観点から定着・離職のポイントを分析しました。主な調査結果は、以下の通りです。
■調査結果概要
1.離職した介護職の31%が入社1年未満。離職者の55%が業界外に流出し(無職含む)、条件によらず介護職への明確な復職意向がある人は6%だが、条件次第で復職したい人も52%いる。
2.介護職を離職した人のうち、21.3%が「給与の低さ」、17.3%が「キャリアの見通しのなさ」を離職理由として挙げている。
3.「キャリアの見通しのなさ」による離職には「仕事内容が変わらないこと」や「給与・報酬が上がらないこと」が影響していた。また、ロールモデルや相談相手の存在が「キャリアの見通しのなさ」を和らげる効果が確認された。
4.介護業界への復職の後押しにはキャリアと連動した給与の改善とともに働きやすい職場づくりが不可欠である。
■提言
キャリアの観点から見た介護職の職場定着の鍵は、専門職としての深化に向けた仕事面での成長支援、および、仕事ぶりの承認である。キャリアと連動した給与体系の見直しに加えて、職場内の上位層や相談相手などからの十分な評価やフィードバックの機会を充実させ、「キャリアの見通し」が立つように成長を支援していくことこそが介護職が長く働き続ける上で必要である。
※本調査は「介護人材の成長とキャリアに関する研究プロジェクト」の一環として実施したものです。プロジェクトの詳細及び最新情報は、特設サイトをご覧ください。
■調査概要
調査名:パーソル総合研究所/ベネッセシニア・介護研究所「介護人材の離職実態調査2017」
対象および回収サンプル数:
・介護業界の現場職を過去10年以内に離職した者:1,600名
・年齢 20-65歳
※離職理由の1位・2位がともに不可避退職(転居・事業閉鎖など)の者は除外
※施設形態(訪問介護・通所介護・有料老人ホーム等)/企業/雇用形態/勤務時間すべて条件不問
調査方法:インターネット定量調査
実施時期:2017年12月27日(水)-2018年1月5日(金)
主な調査項目:
【離職の要因】
・離職に影響した職場要因
・事業所責任者、リーダー・主任、同期、ベテランスタッフ、事務スタッフ、
看護師との人間関係 等
【採用時の特性と定着の関係】
・業界志望理由と会社志望理由
・入社前の学歴・経験 等
【復職の可能性とその条件】
・転職先業界と転職理由
・復職意向と希望する復職条件 等
<問い合わせ先>
ベネッセ シニア・介護研究所
TEL:03-6836-1075 FAX:03-6836-1085
Mail:kaigokenkyujyo@benesse-style-care.co.jp
株式会社パーソル総合研究所 広報室
TEL:03-6385-6888 FAX:03-6386-9161
Mail:pr@persol.co.jp
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社ベネッセスタイルケア https://www.benesse-style-care.co.jp/
/株式会社パーソル総合研究所 https://rc.persol-group.co.jp/
/12月6日発表・同社プレスリリースより転載)