高度人材に最短1年で永住権 AI人材獲得の追い風となるか
大手企業が次々とAIを用いた製品開発に乗り出し、テクノロジー人材のニーズが高まっている。獲得競争は熾烈なため、日本国内だけでなく海外の学生や技術者の採用を行う動きも活発だ。
日立製作所はアメリカの開発拠点で17年3月末までに100人を採用し、日本から送り込む100名とあわせた200名の研究体制を目指す。また、ソニーは世界レベルでのAI人材採用に向け、米ニューヨーク市で開催した国際人工知能会議(IJCAI)で初めてスポンサーをつとめた(日経新聞より)。
政府でも、専門的な技術や知識を持つ外国人労働者「高度人材」を積極的に受け入れるため、今月から優遇措置を充実させた。これまで原則10年、最短でも5年の滞在を条件としていた永住許可を、学歴や職歴、年収などで加算されるポイントが一定以上の場合には、最短で1年に短縮する。これは世界的に見ても最短クラスの基準となる。
目まぐるしく技術開発競争が進む中、いかにして早期に優秀な人材を獲得するかが企業の明暗を分ける。高度人材への優遇措置は日本企業のAI人材獲得の追い風となるのか、今後の動向に注目したい。
(『日本の人事部』編集部)