地方銀行に進むフィンテックの流れ 従業員に求められるテクノロジー知識
ここ数年、ビジネス現場での人工知能の活用が進んでいる。地方銀行も例外ではなく、フィンテック(金融とテクノロジーの融合)を駆使したサービスを導入する銀行が増えている。
岩手銀行では12日、日本IBMの協力のもと、分散型台帳技術「ブロックチェーン」を活用した実証実験サービスを始めた。ブロックチェーンはネットでつながった複数の参加者でデータを共有し管理する技術。
実用化すると顧客はネットバンキングなど複数の金融機関のサービスを一つのIDやパスワードで管理でき、将来的には新規口座の申し込みや「電子契約」なども可能になるという。
今後は技術の応用が進むと考えられるため、銀行員にはフィンテックをさらに理解することが求められそうだ。武蔵野銀行では、営業店で働く30歳代以上の女性行員を中心に、シンガポールへの視察研修を実施。行員たちが現地のIT(情報技術)関連企業で、フィンテックの動向に関する講義を受講した。
フィンテックに限らず、今後はさまざまな分野でテクノロジーを活用したサービスが増えることが予想される。専門家や技術者以外の従業員がテクノロジーについて学ぶ機会を設けることは、今後人材開発の新たな潮流となるのではないだろうか。
※企業事例は日経新聞より引用
(『日本の人事部』編集部)