人手不足感があると回答した企業は全体の63.2%。主に、新しい従業員が採用できないことを要因として挙げる企業が多い~財務局調査による「人手不足の現状及びその対応策」について(財務省)
財務省は、10月25日、全国財務局長会議の全国財務局管内経済情勢報告にて、財務局調査による「人手不足の現状及びその対応策」について報告しました。
財務局調査による人手不足の現状及びその対応策について
●人手不足感があると回答した企業は全体の63.2%。
●主に、新しい従業員が採用できないことを要因として挙げる企業が多い(65%程度)。退職者の増加を要因として挙げた企業は14%程度。
●人手不足による弊害としては、従業員の負担増を指摘する企業が多く(56%程度)、事業機会の喪失や企業のコスト増加を指摘する企業もあった。
(参考)ヒアリングで聞かれた企業の声
<人手不足感の強い具体的な職種>
・水産加工場は特に若者に不人気で、パート従業員が不足。(北海道・中小・食料品)
・新製品開発や改良を担うエンジニアが慢性的に不足。(東北・大・生産用機械)
・専門職(電気・電子技術者、SE、会計・法律のエキスパート)が不足。外部委託で対応するも、コストが増加。(中国・大・情報通信機械)
・震災後の受注増により慢性的に職人が不足。(東北・中堅・建設)
・大手ゼネコンが好調であるため、現場監督が引き抜かれるほか、新卒の採用競争も激化。(関東・中小・不動産)
・主に早朝、夜間の人員が不足気味。(九州・大・小売)
・恒常的な人手不足。介護需要が高まる中、供給が追いつかず、収益増加や事業拡大の機会を逸している。(関東・大・医療、福祉)
・営業から添乗員業務までと業務範囲が広く、土日出勤もありハードなため、退職者が多い。(東北・大・生活関連サービス)
・早朝・深夜勤務等、業務環境が厳しいためか退職する若者が多い。(北海道・中小・宿泊)
・中堅のホールスタッフの同業他社への転職、調理スタッフの引き抜き・独立開業が多くみられる。(岡・大・宿泊)
<募集をかけても集まらない理由>
・飲食業界は深夜の長時間労働や過重労働のイメージがあり敬遠される。(関東・大・飲食サービス)
・営業職は土日出勤や厳しいノルマのイメージがあり敬遠される。(中国・大・建設)
・労働環境の整備が進んでいる業界に人が流れてしまう。(東海・中堅・その他)
・整備士志望者が減少傾向にあり、同業他社との競争が激化している。(関東・中堅・小売)
・条件のよい周辺の他社工場に人が流れてしまう。(東海・大・はん用機械)
・貸切バス業界への参入企業が増加したため、ドライバー獲得競争が激化している。(近畿・大・陸運)
・バイヤーを採用したいが、特殊な知識や経験が必要であり、求める人材が得られない。(北陸・中小・小売)
<問い合わせ先>
財務省大臣官房総合政策課
東京都千代田区霞が関3丁目1番1号
TEL.03-3581-4111(内線)2252,2225
◆ 詳しくはこちら(PDF)をご覧ください。
(財務省 http://www.mof.go.jp// 10月25日発表・報道発表より転載)