ダイキン工業とNECが、AI・IoTを用いて知的生産性を高める空気・空間の実現に向け、共同研究を開始~最先端の空調技術、空気・空間に関する知見とITを融合
ダイキン工業株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長 兼 CEO:十河政則、以下 ダイキン工業)と日本電気株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長 兼CEO:新野 隆、以下 NEC)は、ダイキン工業の持つ「空気を最適にコントロールする技術」と「空気・空間が人に与える影響に関する知見」をもとに、NECの持つ先進のAI(人工知能)・IoT(Internet of Things)技術で空調をはじめとした設備を高度に制御することで、知的生産性の高い空気・空間を実現するための共同研究に取り組むことで合意しました。
本共同研究は、昨年オープンしたダイキン工業の技術開発拠点、テクノロジー・イノベーションセンターにおいて、実際のオフィスや実験室を活用した実証を通じ、知的生産性を高める空気・空間ソリューションの提供を目指して行うものです。
昨今、オフィス等での知的生産性向上に向けて、最新のAI・IoT技術を活用した、より高度な空調・照明の制御技術や人の快適度の測定など、さまざまな研究開発が進められています。しかし、空間や空気そのものの状態と、それらが人に与える影響・因果関係などは不明確な領域も多く、知的生産性を高めるソリューションの実現に向けてこれらの分析が必要となっています。
ダイキン工業は、空調機器を中心とした空気制御の分野で数多くの技術を有しています。さらなるビジネス領域拡大に向け、モノづくりからコトづくりへとビジネスの質の変革を目指し、顧客の求める空気ニーズに対応した空間の創造など、新たな価値創出に向けた取り組みを推進しています。
NECは、最先端AI技術群「NEC the WISE」(注1)において、個人認証技術や予測制御技術など、さまざまな独自のAI技術とIoT関連技術を有しており、さらなる適用領域の拡大に向けて現場に即した具体的なソリューション開発を推進しています。
今回、両社は協創パートナーとして、空気・空間に関する技術とAI・IoT技術を活用し、「知的生産性を高める空気・空間」という新しい価値を提供するソリューションの実現に向けて共同研究・実証を開始しました。
【共同研究内容】
・空間利用状況のモニタリング情報に基づき、NECのAI技術で室内の温湿度を学習・予測し、本結果をもとに空調や照明・その他オフィス設備を最適な状態に自動で制御することで、快適性と省エネ性を両立
・人の状態(ストレス、心理要素)の見える化や、個々のオフィスワーカーのバイタルデータ(血圧、心拍数等)を加味した温湿度、照度との相関関係の研究を実施
・個々のオフィスワーカーの業務内容と心身状態に相応しい環境をダイナミックに構成し、知的生産性を高める空気・空間を創出する。
【研究で活用予定の空調関連技術、AI・IoT技術など】
1.ダイキン工業の空調関連技術及び人体情報に関する知見
・温度/湿度コントロール技術
・気流制御技術・光/音/色などが人にもたらす効果に関する知見
・知的生産性に影響がある因子に関する知見
2.NECのAI・IoT技術
・個人を特定する顔認証技術(注2)
・人の行動を把握、予測する群衆行動解析技術(注3)
・感情を推定する音声認識技術
・振動や匂いなど様々なセンシング技術
・センシング情報の分析に基づく最適空間モデリング技術
両社は、本共同研究の内容をもとに将来的に様々なフィールドへの適応を検討するとともに、研究に留まらず、新たなビジネス展開に向けた連携を拡大していきます。
(注1)「NEC the WISE」(エヌイーシー ザ ワイズ)は、NECの最先端AI技術群の名称です。 "The WISE"には「賢者たち」という意味があり、複雑化・高度化する社会課題に対し、人とAIが協調しながら高度な叡智で解決していくという想いを込めています。
プレスリリース
NEC、AI(人工知能)技術ブランド「NEC the WISE」を策定
NECのAI研究 等
(注2)NEC、米国国立標準技術研究所(NIST)の顔認証技術 ベンチマークテストで3回連続の第1位評価を獲得
(注3)NEC、世界初、群衆全体の動きの変化から混雑環境での異変を検知する「群衆行動解析技術」を開発
<本件に関するお問い合わせ先>
ダイキン工業株式会社 コーポレートコミュニケーション室
電話:(06)6373-4348(ダイヤルイン)
NEC コーポレートコミュニケーション部
電話:(03)3798-6511(ダイヤルイン)
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(ダイキン工業株式会社 http://www.daikin.co.jp/ /10月24日発表・同社プレスリリースより転載)