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人事辞典 最終更新日:2020/11/04

【ヨミ】ジョブガタコヨウ ジョブ型雇用

ジョブ型雇用とは、職務に応じて適切な人材を雇用するという考え方のことです。欧米ではすでにスタンダードな方法として定着していますが、日本では一部の大企業での導入にとどまっているのが現状です。日本では新卒一括採用に代表されるように、採用後に職務を割り当てる人事制度が主流となっています。

1. ジョブ型雇用とは

現在、ジョブ型雇用の定義は統一されていません。日本経済団体連合会(経団連)では、以下のように示しています。

「特定のポストに空きが生じた際にその職務(ジョブ)・役割を遂行できる能力や資格のある人材を社外から獲得、あるいは社内で公募する雇用形態のこと」

引用元:一般社団法人 日本経済団体連合会(2020)|採用と大学教育の未来に関する産学協議会・報告書「Society 5.0 に向けた大学教育と 採用に関する考え方」

つまり、ジョブ型雇用とは、社内外の限定をせずに職務・役割に合う人材を雇用・配置する形態のことを指します。

ジョブ型雇用では、職務・役割に対して人材を割り当てるため、あらかじめジョブ・ディスクリプション(職務記述書)を作成してから募集を行います。ジョブ・ディスクリプションには、職務内容や目標、権限をはじめ、職務に必要な知識・スキルなども記載します。そのため、組織の中で「誰が何をするか」を明確にする必要があります。

2. ジョブ型雇用とメンバーシップ型の雇用の違い

ジョブ型雇用と対比されるのが「メンバーシップ型雇用」です。

メンバーシップ型雇用とは

メンバーシップ型雇用は、従来、日本の多くの企業で採用されてきた雇用方法です。労働政策研究・研修機構労働政策研究所長の濱口桂一郎氏によると、メンバーシップ型雇用は以下のように整理されます。

「職務、労働時間、勤務地が原則無限定。新卒一括採用で『入社』、社内に配転可能である限り解雇は正当とされにくい。一方、残業拒否、配転拒否は解雇の正当な理由。実定法規定にかかわらず、労使慣行として発達したのものが判例法理として確立」

引用元:濱口桂一郎(2013)|産業競争力会議雇用・人材分科会ヒアリング用資料 「今後の労働法制のあり方」

メンバーシップ型雇用は、新卒一括採用を考えるとわかりやすいでしょう。新卒で入社した従業員は、勤務地や職務が入社後に決まることが多くなっています。また、人事異動の辞令を出せば、基本的には辞令に従って転勤・部署異動をします。

一見、雇用する側に有利な制度に見えますが、勤務地や労働時間、職務が限定されないことは、すなわち、能力などを理由に簡単に解雇することもできない、ということです。

メンバーシップ型雇用の前提には、転勤・異動といったジョブローテーションによってキャリア形成を促し、組織の一員として原則定年まで働くという安定雇用の考え方があります。

ジョブ型雇用との違いは「人と仕事の関係性」

ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用の違いは、人と仕事の関係性に着目するとわかりやすくなります。ジョブ型雇用では、職務や役割に対して適切な人材を雇用・配属します。つまり、職務に合わせて人材を選択するという考え方です。一方、メンバーシップ型雇用では、まず人材を確保し、その後に仕事を割り当てます。新卒採用で多く見られる「総合職」は、入社後に配属が決まるメンバーシップ型雇用の特徴としてわかりやすいでしょう。

3. ジョブ型雇用が注目される背景

日本において長年続いてきたメンバーシップ型雇用ですが、現在はジョブ型雇用に切り替えようとする動きが活発化しています。そこには、どんな背景があるのでしょうか。戦後から2020年までの歴史を振り返りながら、確認していきましょう。

戦後、日本の雇用の枠組みは「ジョブ型」であった

まず、戦後の雇用制度について確認していきます。戦後における雇用の枠組みは、ジョブ型でした。1947年の職業安定法では、スキルや賃金などを基に求職者と企業のマッチングが行われることが想定されていました。

しかし、ジョブ型の場合、能力に合う仕事がないと就職・転職がスムーズにいかない可能性があります。また、突然解雇されることもあり得ます。そうした求職者の不安を軽減するために、雇用保険や失業給付の制度が整えられました。

ちなみに、現在の職業安定法においても、文言は変わっているもののジョブ型雇用に近いものを想定していることがわかります。

「公共職業安定所及び特定地方公共団体又は職業紹介事業者は、求職者が希望する地域においてその能力に適合する職業に就くことができるよう、職業紹介に関し、相互に協力するように努めなければならない」

引用:職業安定法

あくまで求職者の望む地域や持っている能力に合わせて、職業紹介をするよう求められています。

高度経済成長期にメンバーシップ型雇用が確立

メンバーシップ型雇用が確立されたのは、高度経済成長期です。労働力さえ確保できれば事業が成長するという時代にあって、企業側は安定的かつ長期間にわたって人材を囲い込む必要が出てきました。そのため、長く勤めるメリットがある年功序列型の賃金制度、生活の安定を約束する終身雇用制度などを採用します。これが、現在まで続くメンバーシップ型雇用の始まりです。

メンバーシップ型雇用により労働力の囲い込みに成功した企業は、国内外での競争力を高めていきました。

2013年、産業競争力会議雇用・人材分科会でジョブ型雇用が推進される

高度経済成長期以降、日本では長らくメンバーシップ型雇用が継続されてきました。それが崩れたのは1990年以降です。少子高齢化によって労働力人口が減少していくことが明らかになり、加えてグローバリゼーションによって日本の企業は国際的な競争にさらされます。

このような時代の変化に対応するには、生産性や専門スキルを高めるための取り組みが必要であり、従来のメンバーシップ型雇用では補えないと考えられるようになりました。2013年には産業競争力会議雇用・人材分科会で、ジョブ型雇用を取り入れつつ「柔軟で多様な働き方ができる社会」の構築を目指す提言がなされます。これを機に、ジョブ型雇用が促進され始めたといってよいでしょう。

同年と2014年の規制改革会議の答申では、ジョブ型正社員の雇用ルールの整備について触れられました。その中では雇用管理についても言及され、法律の整備を進めていくことになります。

2020年、経団連の指針でジョブ型雇用の導入が提案される

経団連が毎年発表している春闘のための指針(経営労働政策特別委員会報告)において、2020年にジョブ型雇用の比率を高めていくことが示されました。ここでいう経団連のジョブ型雇用は、欧米型のように職務が不要になったら解雇になるようなものではありません。どちらかといえば、能力に応じて社員を異動する専門業務型・プロフェッショナル型に近いものです。

このような提案が経団連から出されたため、大手企業を中心にジョブ型雇用の導入が検討されているといえます。

新型コロナウイルス感染症の影響でジョブ型雇用を検討する企業が増加

新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、これまでにない働き方が模索されています。リモートワークをはじめ、組織の制度や労働環境自体を見直す必要性が高まりました。

働き方を変える中で、ジョブ型雇用を導入する企業も出てきています。株式会社日立製作所では、在宅勤務を含めた働き方の多様化に向けて、全社員のジョブ・ディスクリプションを作成すると公表しました。従業員それぞれの職務や社内組織の見える化を図り、さらなる生産性向上を目指すことが目的です。

このほか、富士通株式会社では、2020年4月から管理職1万5,000人に対して、ジョブ型人事制度を導入しています。職責を明確化し、評価を行っていく方針を掲げています。また、一般社員へのジョブ型人事制度を導入するために、労働組合との検討を始めるとしています。

4. ジョブ型雇用のメリットとデメリット

日本では大企業を中心に導入が進んでいるジョブ型雇用ですが、実践する上でのメリット・デメリットとは何なのか、以下に整理します。

メリット

ジョブ型雇用のメリットには、次の四つが挙げられます。

従業員一人ひとりの役割が明確になる

ジョブ型雇用を導入する前提として、ジョブ・ディスクリプションを作成する必要があります。これにより、役割や責任、権限、目標といったことが明確に整理されます。企業側にとっては生産性向上につながる働き方を促進できるというメリットがあります。一方、従業員側も責任の範囲が明確になるため、業務を遂行しやすい点がメリットとなります。

従業員のスキルを生かした人材配置ができる

ジョブ型雇用では、個々の従業員のスキルと職務を適合させるため、パフォーマンスの最大化を目指す人材配置が可能です。従業員にとっても、自身の能力を生かす機会が得られるというメリットがあります。また、基本的にジョブローテーションがないので、専門スキルを磨きやすいことも大きな利点です。

必要な人材をピンポイントで採用できる

ジョブ型雇用を導入していれば、特定のポジションで人材が不足した場合に、求める人材とのマッチングが図りやすくなります。企業が求める能力を明確に提示できるため、適した人材を集めやすいというメリットがあります。

従業員のスキルに合わせた給与設定ができる

年功序列型は年齢や勤続年数に応じた賃金体系となりますが、ジョブ型雇用では基本的に職務やスキルによって賃金が決まります。組織の高齢化が進んでいる場合、年功序列からの切り替えが人件費の削減につながることもあるでしょう。従業員から見ると、若手であってもスキルを身につけることで給与アップが可能になるため、モチベーション向上につながります。

デメリット

ジョブ型雇用にはデメリットもあります。特に、メンバーシップ型雇用を採用してきた企業は、デメリットも踏まえながら導入を検討することが大切です。

スキルで人材を探す必要があるため採用の難易度が上がる

職務を明確にして求職者を募るため、見合ったスキルを有する人材の確保が難しくなる可能性があります。人材が必要になったタイミングで求職者がいるとは限らない点に、注意しなければなりません。また、スキルが十分ではない新卒社員については、どのような基準を設けるのかを検討することも必要です。

むやみな人件費削減はリスクがある

年功序列型からジョブ型雇用に移行する場合は、給与体系の見直しが必要になります。能力に応じた給与体系はモチベーションにつながる半面、従業員が納得する理由を提示しないとトラブルが生じる可能性があります。また、労働基準法により賃金の減額には一定の制限がかかっているため、注意が必要です。

転勤や異動の打診が難しくなる

メンバーシップ型雇用では、転勤や異動を打診しやすい環境がありました。しかし、ジョブ型雇用で人事異動や転勤を提示する場合には、再度契約を結ぶことになります。従業員は契約の変更を拒むこともできるので、結果として転勤自体が成り立たなくなる可能性もあります。多くの地域で経験を積ませたい場合はネックになるでしょう。

組織への帰属感やチームワークを育みにくい

ジョブ型雇用では、自身のスキルを生かすための転職が加速するなど、人材が流動的になりやすい傾向があります。そのため、組織への帰属感やチームワークが弱くなる可能性が生じます。ただし、人材の流動化は、新たなスキルや視点を自社に取り入れやすくなるなど、組織の活性化につながる側面もあります。

5. 海外のジョブ型雇用の状況

最後に、海外のジョブ型雇用の状況を確認していきます。ここでは主に給与体系に着目して比較するので、参考にしてください。

アメリカの例

アメリカでは、給与体系は地域や職務のほか、ホワイトカラーエグゼンプション(高度プロフェッショナル制度)などの法律を基にして設定されています。統一の給与体系はなく、複数の体系があるのが現状です。

ドイツの例

ドイツでは、勤続年数なども踏まえた給与体系となっています。メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用の中間といってもよいでしょう。一般的な給与体系では、学歴に応じて4段階に設定されているケースが多く見られます。

フランスの例

フランスでは、職務に応じた5段階の給与体系が設定されています。一般的な従業員は下位二つの段階に位置します。そのほか、カードルと呼ばれるエリート層(管理職や専門職)が上位三つの段階に位置します。労働協約などによって、業種の職務の級が定められることになっています。

6. ジョブ型を定着させるためには組織の大きな変革が必要となる

働き方改革による多様な働き方への取り組みが進むと同時に、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、ニューノーマル(新常態)への対応が急務となっています。こうした状況を背景に、今後ジョブ型雇用を導入する企業が増えていく可能性があります。とはいえ、実際に導入するには多くの壁が立ちはだかります。大幅な組織変革が必要になることもあるでしょう。導入を検討する際は、従業員が納得する形を模索することも大切です。

本記事では海外のジョブ型雇用について紹介しました。各国の内容を見ると、一口にジョブ型雇用といっても、それぞれの国の文化や環境の違いが反映されていることがわかります。海外の情報も参考にしつつ、日本に合わせた制度を設計することが重要といえるでしょう。

3章の参考資料

5章の参考資料

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神奈川県 マーケティング・リサーチ・テレサービス 2020/09/16

 

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