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【ヨミ】ケイチョウ 傾聴

「傾聴」とは、カウンセリングやコーチングにおけるコミュニケーションスキルの一つです。人の話をただ聞くのではなく、注意を払って、より深く、丁寧に耳を傾けること。自分の訊きたいことを訊くのではなく、相手が話したいこと、伝えたいことを、受容的・共感的な態度で真摯に“聴く”行為や技法を指します。それによって相手への理解を深めると同時に、相手も自分自身に対する理解を深め、納得のいく判断や結論に到達できるようサポートするのが傾聴のねらいです。
(2012/1/16掲載)

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傾聴のケーススタディ

モチベーション管理に必須の上司力
“耳と目と心できく”のが聴き方の基本

日常のコミュニケーションにおいて、「きく」という行為は三種類あると言われます。それぞれの意味をふまえて、三つの「きく」を漢字で表すと、一つは「訊く」。訊く側が訊きたい答えを訊き出す。ひたすら質問して相手を追い込むような態度です。換言すれば「尋問」か「詰問」、英語ならaskに近いニュアンスでしょう。二つ目の「きく」は、「聞く」です。英語ならhear。相手の声や言葉がただ聞こえているというだけで、単なる音として耳に入ってくる状態を指します。話に興味を感じなければ、内容を深く理解しようとしたり、その奥にある相手の考えや心情にまで触れたりはしません。

「訊く」や「聞く」と違って、相手の言葉にじっくり耳を傾けようとする姿勢が三つ目の「きく」、すなわち「聴く」です。傾聴とは、この「聴き方」のこと。英語のlistenに相当します。「聴」の字源には「耳」「目」「心」が含まれていますが、まさにその字のごとく、「耳と目と心できく」のが傾聴の基本だといわれます。具体的なポイントは次の三つです。

【耳できく】 相手の言葉によるメッセージに最後まで耳を傾け、理解する

【目できく】 相手の言葉以外の行動(姿勢、表情、しぐさ、声の調子など)に注意を払う

【心できく】 相手の言葉の背後にある感情も受け止め、共感を示す

経済産業省が“職場や地域社会の中で多様な人々とともに仕事する上で必要な基礎的な能力”として提言している「社会人基礎力」の要素にも、「傾聴力」が含まれています。社会人基礎力では、傾聴力を示す行動例として「相手の話しやすい環境をつくり、適切なタイミングで質問するなど相手の意見を引き出す」ことを挙げています。ただ聞いているだけでもなければ、一方的に問い詰めて訊き出すのでもない。「聴き上手」と言われる人がそうであるように、受け身にならず、相手の話に相づちを打ったり、質問をしたり、ときには自分の考えも交えながら、積極的にアクションを起こして相手の話したいことを引き出す姿勢が、社会人として必要な傾聴力なのです。

近年、傾聴は会社組織において、働く人のモチベーションを左右する要因としてもウエートを増しています。特に若手や中堅層は、誰かに自分の仕事ぶりをきちんと見てほしい、一人ひとりの意見や不満を丁寧に受け止めてほしいという欲求を強めています。つまり傾聴されることを求めているのです。その「誰か」が、直属の上司やマネジャーならば理想的でしょう。傾聴とは、組織が働き手に求めるスキルであると同時に、働き手が組織に対して求めることの一つでもあるのです。

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