第一生命経済研究所、職場でのコミュニケーションの現状と課題
― 性・雇用形態・職位の違いによるギャップ ―
要旨
(1)今日の職場においては、女性管理職や男性非正規社員が増加するなど、様々なライフスタイルや事情・背景を持つ就労者によって構成されているケースが多くなった。
こうした中、職場でのコミュニケーションの実態を探るべくアンケート調査を実施した。
(2)「職場の人と楽しい人間関係を築きたい」「職場の仲間を信頼している」とする人は、大企業の男性管理職で最も多かった。
「職場の同僚や部下が悩んでいたら、積極的に相談に乗ったりフォローをする」「職場の人たちには、何かと気配りするように心がけている」「業務を円滑に進める上で、タイプの合わない人ともうまく付き合うべきだと思う」とする割合は、大企業の女性管理職で多かった。
(3)男性は女性より「異性と仕事をするより、同性と仕事をするほうが楽である」と考える人が多い。また、中小企業の女性非正規社員においては、正規社員とのコミュニケーションが難しいと思う割合が他に比べて高かった。
(4)職場の人間関係における自己評価・満足度は、中小企業の男性非正規社員で最も低い。
(5)アンケートの結果から、性・雇用形態・職位の違いによって職場におけるコミュニケーションにギャップがある点が確認された。中小企業・大企業の別でも差がみられている。
今日の職場でのコミュニケーションを考えるにあたっては、個々の職場独自の事情に合わせて課題を発見し、対策を考える必要性がある。
<調査概要>
■調査時期:2014年9月27~28日
■調査地域と対象: 全国の企業に勤める20~59歳の男女1,440名
■調査方法: インターネット調査(株式会社クロスマーケティング)
◆ 本調査の詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。
(株式会社第一生命経済研究所 http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/ /4月発表)