【労働意識調査ランスタッド・ワークモニター2014年第4四半期】
来年の景気回復に日本人の7割が悲観的、昨年を下回る結果に
総合人材サービス会社ランスタッドホールディング・エヌ・ヴィー(本社:オランダ王国ディーメン、CEO: ジャック・ファン・デン・ブルック)は、世界34の国と地域で実施する労働者意識調査「ランスタッド・ワークモニター」の2014年第4四半期の結果を発表しました。本リリースでは、その中から日本に関わる事項を抜粋し発表します。
来年の景況に焦点を当てた今回の調査では、日本の働き手の7割が2015年の国内の景気回復に悲観的であること、昇給への期待については2012年の同時期から下がり続けていることが明らかになりました。
【2014年第4四半期 日本の特筆事項】
○ 来年の景気好転への期待は、昨年の同時期より約10ポイント減の30.6%
アベノミクスが世の中を賑わせていた昨年の調査では、前年を大きく上回る39.5%の働き手が翌年の景気好転に期待を持った結果でしたが、今年は一転して期待が下がり、30.6%に留まりました。世代間では特に45歳以上で期待感が低く25%を下回りました。
○ 2015年に給与増が期待できると回答したのは、わずか20.7%。
2012年の政権交代以降、3年連続で減少
一方、来年の給与増への期待について、日本の働き手の20.7%が「そう思わない」と回答しました。 これは、2012年同時期から3年の間に半数の値まで減少しているという結果です。
【ランスタッド株式会社 取締役兼首都圏本部長 猿谷 哲のコメント】
経営者層を対象としたあるアンケートでは、国内景気は来年以降徐々に改善されていく、という結果でしたが、それはワークモニター調査が対象とする18~65歳の労働者の意識とは大きく異なっています。経営者層は景気の回復を感じ始めてはいるものの、社員の給与への還元には至っていないこと、そして働き手にとっては、目に見える昇給はないものの消費税の引き上げなどで可処分所得が目減りしていること、つまりは、まだ一般の働き手にまで景気回復の恩恵が届いていないことが見受けられます。
売り手市場と言われる昨今、新たに優秀な人材を採用することは難しい状況です。今後景気が回復すればさらに困難になることが見込まれることから、今いる優秀な人材に長く活躍してもらうことは長期的に見て企業にとって有効です。そのためにも、景気の好転に伴う社員の待遇改善が人事戦略として必要になってくるのではないかと思われます。
■ランスタッド・ワークモニターについて
ランスタッド・ワークモニターは、2003年ランスタッドの本社のあるオランダでスタートし、現在は欧州、アジアパシフィック、アメリカ大陸の世界34の国と地域で行われています。ワークモニターは年4回実施され、労働市場の動向に関するグローバルトレンドを調査しています。本調査はオンライン上で行われ、18-65歳の週24時間以上の勤務をする労働者を対象にしています(自営業を除く)。今回の調査期間は2014年10月23日~11月5日でした。
調査実施国:
アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、チリ、中国、チェコ、デンマーク、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港、ハンガリー、インド、イタリア、日本、ルクセンブルク、 マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ノルウェー、ポルトガル(2014年Q4より)、ポーランド、シンガポール、スロバキア、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、オランダ、英国、米国、以上34の国と地域
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(ランスタッド株式会社 http://www.randstad.co.jp/ /12月11日発表・同社プレスリリースより転載)