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ニュース
人事サービス 雇用・採用
掲載日:2014/06/12

【マンパワー雇用予測調査:2014年第3四半期(7-9月期)結果発表】

純雇用予測は16%と引き続き高水準ながら、雇用意欲は高止まり傾向
地域別・業種別ともに、3地域・7業種のすべてが来四半期に増員を予定


総合人材サービスのマンパワーグループ株式会社(本社・神奈川県横浜市、取締役代表執行役社長:井筒廣之:40億円)は、2014年第3四半期(7-9月期)における企業の雇用計画を尋ねた「マンパワー雇用予測調査」の結果を6月10日付で発表します。調査結果は「2014年7-9月において、貴社または貴機関の雇用計画(契約社員、派遣社員等を含む)は今期と比べてどのような変化がありますか?」という質問に基づいています。尚、本調査はマンパワーグループが四半期ごとに世界42ヵ国・地域で行っている世界で最も広範囲にわたる事前調査です。

今回行った調査では、東京・大阪・名古屋の企業1,216社から回答を得ました。その結果、季節調整後の純雇用予測は、前四半期1ポイント減の16%、前年同期比1ポイント増となり、企業の雇用活動は比較的安定して推移することが見込まれます。また、マンパワー雇用予測調査は、地域別(東京、大阪、名古屋)で調査を行うと共に、業種別(7業種*)での調査も行っています。地域別(詳細は3ページ目以降)の純雇用予測は、東京が18%と最も高い数値を記録しています。(図 1-1、1-2、2-1、2-2 参照)

業種別で見ると、7業種全てにおいて来四半期に向け増員を予定していることがわかります。前四半期から純雇用予測が増加しているのは2業種(「鉱工業・建設」、「サービス」)で、3業種(「金融・保険・不動産」「公共・教育」「卸・小売」)が横ばいとなっていることから、全体的に企業の雇用意欲は堅調だといえます。純雇用予測は、「鉱工業・建設」が、前四半期比1ポイント増、前年同期比8ポイント増の31%と、7業種中最も高い数値を記録しています。さらに、前年同期比で見ると、「鉱工業・建設」に加え「公共・教育」分野および「サービス」分野でも、それぞれ3ポイント増加しています。(図3-1参照)

*純雇用予測: 調査結果のうち「増員する」と回答した企業数の割合(%)から「減員する」と回答した企業数の割合(%)を引いた値。
*季節調整値: 月々の変動の癖(季節的要因)を除去したことを推計した値で、調査開始から3年以上経っている国で適用しています。日本では2006年第3四半期から適用しており、全て季節調整値をもとにした分析値を指標にしています。
*7業種:「金融・保険・不動産」「製造」「鉱工業・建設」「公共・教育」「サービス」「運輸・公益」「卸・小売」


【 調査結果 】2014年第3四半期(2014年7-9月期)
【純雇用予測は16%と引き続き高水準、来四半期に「増員する」と回答した企業が約2割に】

2014年第3四半期の純雇用予測(季節調整後)は、前四半期比1ポイント減、前年同期比1ポイント増の16%と、堅調な値を示しています。具体的には、東京・大阪・名古屋の企業1,216社からの回答のうち、従業員を「増員する」と回答した企業は前四半期比11ポイント減、前年同期比では1ポイント増の19%、「減員する」との回答は、前四半期比2ポイント増、前年同期比1ポイント増の5%、「変化なし」は前四半期比9ポイント増、前年同期比3ポイント減の55%となっています。従業員を「増やす」と回答した企業の割合は、前四半期比でも前年同期比でも横ばい傾向での推移となり、雇用意欲は高止まり傾向にあることがわかります。


【地域別では東京・大阪の純雇用予測が堅調、名古屋の企業の雇用意欲はやや減退】
地域別の純雇用予測(季節調整後)は、3地域全てにおいてプラスの値となりました。東京は、前四半期比1ポイント増、前年同期比3ポイント増の18%と、3地域で最も高い値を記録しています。大阪も、前四半期比でも前年同期比でも3ポイント増の17%と、同地域の雇用活動は明るい兆しを見せています。一方、名古屋は前四半期比3ポイント減、前年同期比5ポイント減の12%と、3地域中最も低い値を記録しており、同地域における企業は雇用に対してやや消極的だといえます。
(図2-1、2-2参照)


【業種別では7業種全てにおいて来四半期に向けて増員傾向、
「鉱工業・建設」、「サービス」が好調】

業種別の純雇用予測(季節調整後)は、7業種全てにおいてプラスの値となっています。前四半期に比べると7業種中2業種(「鉱工業・建設」、「サービス」)で増加し、3業種(「金融・保険・不動産」「公共・教育」「卸・小売」)で変化がなく、2業種(「製造」、「運輸・公益」)で減少しており、企業の雇用意欲は堅調といえます。「鉱工業・建設」の純雇用予測は、前四半期比1ポイント増、前年同期比8ポイント増の31%と、7業種中最も高い数値となっており、引き続き住宅や公共施設建設における人材ニーズの高まりが数値に反映されているようです。「サービス」は、前四半期比11ポイント増、前年同期比3ポイント増の29%と、企業の雇用意欲の改善が見込まれます。「金融・保険・不動産」の純雇用予測は16%で、2四半期連続して堅調な雇用活動が期待されますが、前年同期比では2ポイント減少しています。「公共・教育」の純雇用予測は5%で、2四半期連続してある程度の雇用活動が期待され、前年同期比でも3ポイント増加しています。「卸・小売」の純雇用予測は19%で、前四半期でも前年同期比でも変化がなく、好調な雇用意欲を示しています。「製造」の純雇用予測は10%で、前四半期比では比較的安定して推移、前年同期比では変化がなく、好調な雇用意欲を示しています。また、「運輸・公益」は前年同期比では2ポイント減、前四半期比では3ポイント減の12%となり、二桁の値を維持しているものの、企業の雇用意欲には一服感があるようです。(図3-1、3-2参照)


【世界の結果では、雇用意欲の明らかな増減の全体的な兆候は見られず、引き続き安定傾向】
世界の2014年第2四半期の純雇用予測では、約65,000社から回答を得ました。その結果、調査対象となった42ヵ国・地域のうち、純雇用予測が増加となったのは37ヵ国・地域で、国・地域差はあるものの、引き続きほとんどが楽観的と予想されます。

<アジア太平洋地域>
アジア太平洋地域8カ国・地域では、全ての対象国・地域で、来四半期の純雇用予測はプラスとなっています。純雇用予測は、前四半期比では5ヵ国・地域で減少、2ヵ国・地域で増加しています。この地域で来四半期の雇用意欲が最も高いのはインドで、最も低いのは、9四半期連続でオーストラリアとなっています。   (図4-1参照)

<北米・中南米地域>
北米・中南米地域では、調査対象10ヵ国すべてで、来四半期の純雇用予測はプラスとなっています。純雇用予測は、前四半期比では、4ヵ国で増加、4ヵ国で減少、2ヵ国で変化なしとなっています。この地域で来四半期の雇用意欲が最も高いのはペルーです。一方、ブラジルの純雇用予測は、2009年第4四半期に調査を開始して以来、北米・中南米地域で最も悲観的な数値となっています。(図4-2参照)

<ヨーロッパ・中東・アフリカ地域>
ヨーロッパ・中東・アフリカ地域では、調査対象24ヵ国中19ヵ国で、来四半期の純雇用予測はプラスとなっています。純雇用予測は、前四半期比では6ヵ国で増加、12ヵ国で減少しています。前年同期比では、20ヵ国で増加、2ヵ国で減少、2ヵ国で変化なしとなっています。この地域で来四半期の雇用意欲が最も高いのはトルコで、最も低いのは5四半期連続でイタリアです。


【調査概要】
調査時期  : 2014年4月17日~4月30日

調査対象  :東京・大阪・名古屋の次の7業種における企業の人事部門長
(1) 金融・保険・不動産、(2) 製造、(3) 鉱工業・建設、(4) 公共・教育(役所、学校関係)、(5) サービス(情報処理、ソフトウェア、娯楽など)
、(6) 運輸・公益、(7) 卸・小売

質問内容   :「2014年7-9月において、貴社または貴機関の雇用計画(契約社員、派遣社員などを含む)は今期(2014年4-6月)と比べてどのような変化がありますか?」

調査方法   :次のいずれかの方法で回答を収集。
(1) 電話による聞き取り (2) 電子メールによるアンケート

有効回答数:日本国内1,216社、世界42カ国・地域では約65,000社

誤差の範囲:調査国、地域、及び世界レベルでのデータ全体に関して、誤差の範囲は±2.8%以内となっています。

調査の歴史:45年以上の歴史をもつ当調査は、世界で最も信頼されている雇用予測調査の一つです。1962年に米国およびカナダで開始し、1966年にはイギリスが加わりました。その後、2002年に、メキシコとアイルランドが調査を開始し、2003年には、日本を含む世界13ヵ国・地域が調査に参加することとなりました。その後も、参加国は増え続け、現在では42ヵ国・地域で調査が行われています。

<マンパワーグループ株式会社  取締役代表執行役社長 井筒 廣之からのコメント>
上場企業の2014年3月期決算では、製造業を中心に、最高益を更新する企業が多い結果となり、企業の経営環境は引き続き改善傾向にあるようです。 一方で、14年3月期決算に影響した消費税増税前の駆け込み需要や、昨年以降の急激な円安や株高が今後期待されないことから、2015年に向けての投資や雇用に慎重な見方をする企業も増えてきました。

2014年第3四半期のマンパワー雇用予測調査の結果を見ると、日本の純雇用予測は16%と引き続き高水準ながら、前四半期比(17%)及び前年同期比(15%)と、ほぼ横ばいで企業の雇用意欲は高止まり傾向となっています。また、調査結果によると、翌四半期にかけては、特に、鉱工業、建設、サービスといった業種での労働市場が活発で、同分野における企業の人材需要が高まることが予想されます。人材不足も引き続き課題となっており、課題の解消が企業の成長戦略に大きく影響するでしょう。

そのような状況を踏まえ、マンパワーグループでは、今後も、変化する労働市場のニーズに対応し、派遣のみならず、人材紹介やアウトソーシング、再就職支援、タレントマネジメントなど複合的なサービスの提供をすると共に、働きたいと考える人々のキャリア形成を推進することで、雇用機会を創出する仕組みを構築できるよう貢献していきます。

※次回のマンパワー雇用予測調査(2014年第4四半期)の結果発表は、2014年9月9日の予定です。

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(マンパワーグループ株式会社 http://www.manpowergroup.jp/ /6月10日発表・同社プレスリリースより転載)

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