帝国データバンク、出版業界 2012年度決算調査
大手出版社、10社中7社が減収
~ 電子書籍の台頭、雑誌離れで、市場縮小止まらず ~
2013年10月17日、帝国データバンクでは「出版業界 2012年度決算調査」のプレスリリースを行いました。
国内出版市場の縮小が続いている。書籍・雑誌ともに厳しい環境が続いているが、特に、雑誌を取り巻く環境悪化に歯止めがかからず、販売部数、広告収入ともに大きく低迷。最近では『漫画サンデー』や『日経WinPC』など、休刊に追い込まれる雑誌が後を絶たない。
帝国データバンクは、2010~2012 年度の業績が 2013 年 9 月時点で判明している出版社(TDB産業分類コード:27201、出版業)、出版取次業者(同:41741、書籍卸売業)、書店経営業者(同:
49401、雑誌・小売業)の計 1167 社を自社データベース・企業概要ファイル「COSMOS2」(144万社収録)から抽出し、分析した。なお、同様の調査は 2010 年 11 月 1 日に続き 2 回目。
調査結果(要旨)
1. 出版社の 2012 年度売上高トップは、(株)集英社の約 1260 億 9400 万円。売上上位 10 社中 7社が「減収」となるなど、販売減に歯止めかからず。他方、損益面を見ると、2012 年度の「黒字企業」は 518 社(79.2%)と、不動産売却や赤字部門縮小等で収益確保する出版社が目立つ
2. 取次業者の 2012 年度売上推移を見ると、売上上位 8 社中 6 社が「減収」。このうち、4 社が「2 期連続減収」となった。他方、損益面では 2012 年度の「黒字企業」は 178 社(84.0%)と全体の 8 割超。在庫管理の徹底や物流の効率化進む
3. 書店経営の 2012 年度売上高トップは、(株)紀伊國屋書店の約 1081 億 9000 万円。売上 31 位以下では「2 期連続減収」の構成比が 46.5%にのぼるなど、小規模業者ほど売上減が顕著。損益面でも、小規模業者は大手・中堅クラスに比べて厳しい状況
詳細は資料(PDF 224KB)をご覧ください。
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(株式会社帝国データバンク http://www.tdb.co.jp/ /10月17日発表・同社プレスリリースより転載)