マンパワー・ジャパン、人材サービスに関する調査結果を発表
総合人材サービスのマンパワー・ジャパン(本社・神奈川県横浜市、取締役・代表執行役会長兼社長: ダリル・グリーン)は、1044社を対象に、人材サービス会社および派遣社員に求めるポイントについて調査を行いました。調査対象となった1044社のうち635社が、人材サービス会社に対して求めている一番のポイントは「人材の質」という結果となりました。
また、派遣社員に対して、企業が求める一番のポイントは「人柄」となっています。本調査はマンパワー・ジャパンが、マンパワー雇用予測調査第2四半期の追加調査として2010年4月に実施したもので、この程調査結果がまとまりました。
■ 調査対象企業の60%以上が人材サービス会社に対して「人材の質」を重視、「料金」、「信頼性」も
調査の結果、635社(60.8%)が人材サービス会社に求めるポイントは、「人材の質」と回答しており、第1位となっています。また、「料金が安い」が第2位(287社、27.5%)、「信頼性が高い」が第3位(274社、26.2%)という結果となりました。さらに、第4位は、人材を紹介する「スピードが速い」、第5位が「専門性」となり、それぞれ15%、11%の企業が重要なポイントだと回答しています。
企業は、求めるスキルを持った即戦力となる人材を必要なポジションで採用するため、「人材の質」が最も重要な要素になっていることがわかります。また、景気は緩やかに上向いているものの、依然として人件費を抑える一つの手段として、活用する人材サービス会社を1社に集約する企業も少なくありません。また、派遣法改正案が議論される中、人材サービス業界でのコンプライアンスの遵守が課題になっており、「信頼できる」人材サービス会社が評価される結果となっています。さらに、人材を供給する「スピードの速さ」も重要視されており、繁忙期などの需要の高まりに対応できる人材を迅速に提供することが求められているようです。
■ 企業が派遣社員に求める要素では、「人柄」、「熱意・意欲」、「スキル」が上位に
調査結果を見ると、企業が派遣社員に求めるポイントで1番目に重要なポイントとして選ばれた要素は、「人柄」が最も多く29%、続いて「スキル」が17%、「熱意・意欲」が15.9%となっています。また2番目に選ばれた要素では、「熱意・意欲」が最も多い18.2%、「協調性」が16.8%、「人柄」が14.%という結果となっています。3番目に選ばれた要素では、「協調性」が最も多く、16.7%、「人柄」は11.8%、「コミュニケーション力」が11.7%となっています。この結果から、企業が人柄やコミュニケーション力を含めたヒューマンスキルと実践スキルのバランスが取れた派遣社員を求めているといえるでしょう。また、仕事への意欲に加え、社員とうまく付き合いながらスムーズに仕事をこなせる「協調性」のある派遣社員が求められているようです。反対に、学歴や字の綺麗さ、通勤時間はそれほど重要視されていないことがわかります。
■ 企業が求める社員教育・研修は、「待遇・マナー」、「管理職向けマネジメント」が3割超
調査結果から、調査対象となった企業が求める研修は、「接遇・マナー」が第1位で32.7%、「管理職向けマネジメント」が第2位で32.2%、「リーダーシップ」が第3位で31.3%、第4位が「営業・マーケティング」で30%、第5位が「社員キャリア開発支援」で28.3%となりました。社会人として必ず必要とされる「接遇・マナー」を重要視している企業が多いことがわかります。また、企業の事業の中核を担う営業やマーケティング業務においてより専門的な知識を持つ社員を育成したいと考える企業が多いことも見受けられます。さらに、社員のキャリアを積極的に支援し、企業において将来的なキャリアプランを描ける環境作りに熱心な企業が多いことも明らかで、「社員キャリア開発支援」に加え、「コーチング」、「メンタルヘルス」に関しても、約14%の企業が研修や教育を必要と感じており、ワークライフバランスを重視する姿勢がうかがえます。
【 調査概要 】
調査時期 : 2010年4月23日〜4月24日
調査対象 : 東京・大阪・名古屋の次の7業種における企業の人事部門長
(1) 金融・保険・不動産、(2) 製造、(3) 鉱工業・建設、
(4) 公共・教育(役所、学校関係)、(5) サービス(情報処理、ソフトウェア、娯楽など)、
(6) 運輸・公益、(7) 卸・小売
質問内容 :
(1) 人材サービス会社と取引するときに、何をポイントにしますか?(3つまで選択)
(2) 貴社が派遣社員に求めたいポイントを求める度合いの高い順に5位までお答えください。(15項目中)
(3) 貴社ではどのような社員教育・研修を求めていますか?(3つまで選択)
調査方法 : 電子メールによるアンケート
有効回答数: 1044社
今回の調査結果を踏まえ、マンパワー・ジャパンでは、今後も、仕事に就きたいと考える求職者の方々と企業が求める人材との的確なマッチングを強化していきます。企業の景況感はようやく回復の兆しが見えてきていますが、業種によっては依然として厳しい見方をしており、人材の需要にも職種によってばらつきがあるようです。そのような状況を踏まえ、マンパワー・ジャパンでは、企業と求職者の方々に対し、より的確な人材ソリューションを提供し、今後もより多くの雇用機会の創出を目指します。
◆ 本リリースの詳細はこちらをご覧下さい。
マンパワー・ジャパン http://www.manpower.co.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・10月29日