パソナグループ代表 南部靖之 会長 竹中平蔵 共編〜
『これから「働き方」はどうなるのか』出版
総合人材サービスを展開するパソナグループ(東京都千代田区)の代表取締役グループ代表 南部靖之と、取締役会長 竹中平蔵の共編書『これから「働き方」はどうなるのか』(PHP研究所)が、全国書店にて出版されました。
これからは、企業に合わせた社会ではなく、個人の人生設計に合わせた働き方ができる社会にしていかなければならない。つまり、「企業依存社会」から「個人自立社会」への移行である。(中略)自分の夢を実現したり、生きがいを見つけたり、人々が豊かさを感じ、生きがいを感じられる「心の黒字」を求めて、私たちの生き方や働き方そのものを見直していくべきだと思う。(『これから「働き方」はどうなるのか』 P.77〜78より)
いま、「働き方」をめぐる大きな議論が巻き起こっています。個々人が「生き方・働き方」を自ら選択し、デザインしていくことのできる社会の実現に向け、社会全体を大きく転換するべきときがやってきました。本書では南部靖之、竹中平蔵をはじめとする「労働」と「経済」のプロフェッショナルが、「働くとは何か」「働くことの真の意味」を考えます。
■ 概要
題名: これから「働き方」はどうなるのか
発行: PHP研究所
定価: 1,300円(税別)
発行日: 2010年3月12日(発売日:2010年2月25日)
共編者: 竹中平蔵 南部靖之
内容:
第I章 誰もが自由に誇りをもって働ける社会を目指して(南部靖之)
第II賞 制度的不均衡をなくすために(竹中平蔵)
第III章 「スマートワーキング」のすすめ(島田晴雄)
第IV章 働き方を変える「ゴールデントライアングル」仮説(鷲尾悦也)
第V章 雇用をめぐる諸問題(大竹文雄)
第VI章 「ソーシャル・ワーク=ライフ・バランス」のすすめ(竹中平蔵×南部靖之)
■ 『これから「働き方」はどうなるのか』 内容概略紹介
【 第I章: 誰もが自由に誇りをもって働ける社会を目指して(南部靖之) 】
一昨年のリーマンショック以降、雇用に関わるさまざまな問題が議論を呼んでいる。グローバル経済の中では、「一企業に所属する=安定」とはもういえない。個人を強くし、企業を強くし、国を強くするために、「企業依存社会」から、雇用形態による格差のない社会、つまり「個人自立社会」への転換の必要性を語る。
【 第II章: 制度的不均衡をなくすために(竹中平蔵) 】
人口減少と高齢化が進む中で、労働を通して各人が自立する仕組みそのものが問われている。ところがいま、間違った労働政策がとられようとしている。日本の雇用問題を解決するための課題は3つ―。まずはマクロ経済を良くすること。第二に教育。第三に制度格差をなくすこと。制度的不均衡をなくす「日本版オランダ革命」の実現を訴える。
【 第III章: 「スマートワーキング」のすすめ(島田晴雄) 】
日本では、「人口収縮」が急速に進んでおり、やがて深刻な「労働力不足」に直面する。非製造分野の「労働生産性の向上」と、「競争条件」が不利な人に対する「セーフティネット」がその対処法となる。市場のメカニズムを踏まえた賢い政策「スマートポリシー」と、制約条件に合わせて才能・意欲をフルにいかして働く「スマートワーキング」を提案する。
【 第IV章: 働き方を変える「ゴールデントライアングル」仮説(鷲尾悦也) 】
ITとグローバル化による競争の激化は「人を育てる」ことにも少なからず問題を生んでいる。産業構造の変化に応じた人材教育が必要だ。「労働能力」のひとつである魅力的な「人間性」を養うためには、「働くこと」「暮らすこと」「寝ること」を大切にする「ゴールデントライアングル」と、若者の貢献を「ほめる」社会的な雰囲気の醸成が必要だ。
【 第V章: 雇用をめぐる諸問題(大竹文雄) 】
非正規雇用者の主役がパートの主婦であった時代は、失職で貧困問題に直面することはなかった。ところが若い男性の場合は職を失うとただちに「貧困状態」になることが多い。それが2008年の世界不況で社会問題となった。技術革新やグローバル化を背景に、男性が非正規雇用に就くのが普通になったことを前提に、政策対応を考えていくことが重要である。
【 第VI章: 「ソーシャル・ワーク=ライフ・バランスのすすめ」(竹中平蔵×南部靖之) 】
日本の雇用問題に関心が集まっているが、「構造変化」という問題の本質をとらえず間違った政策を実行すれば、「大失業時代」がきてしまう。正しくデータを読んで冷静に判断することが重要だ。新たな国の価値、教育、社会貢献、そして働くことの意味など、日本の経済と雇用をめぐるさまざまな課題について、竹中平蔵氏と南部靖之が自由に語り合った。
パソナグループ http://www.pasonagroup.co.jp /同社プレスリリースより抜粋・3月4日