外国人材の日本での仕事観とキャリアに関する実態調査 vol.1
外国人材の日本での目標年収は「400~500万円」が最多/~“選ばれる国”になるために~ 日本が他国より優れていると感じる労働環境は?
教育を中心に人材・介護・保育・美容・スポーツ・IT事業を傘下に持つヒューマンホールディングス株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:佐藤朋也、以下「当社」)は、当社グループで人材事業を展開するヒューマングローバルタレント株式会社が運営するビジネス・プロフェッショナル×バイリンガルのための転職・求人情報サイト「Daijob.com」の外国籍登録者を対象に「外国人材の日本での仕事観とキャリアに関する実態調査」を行いました。
【本件のポイント】
●外国人材が「日本を勤務先として選んだ理由」は、1位「日本文化やカルチャーに触れたい」2位「家族やパートナーが日本に住んでいる」3位「治安や生活環境が良い」。日本での就労は生活する上での希望を重視する傾向か
●「日本で働くメリット」は圧倒的に「治安や生活環境が良い」が多い。「長期雇用の文化」や「雇用の安定性が高い」など、日本的な雇用慣行や企業文化も支持されている
●「日本の労働環境で優れている」と感じるのは「福利厚生」と「無い」が同率1位。日本企業の福利厚生は世界水準と比較しても充実していることが推察される
●「日本で希望する目標年収額」は「400万円~500万円未満」が最多
【本件の概要】
近年、日本国内では労働人口の減少が深刻な課題となり、企業はますます人手不足に直面しています。この厳しい国内事情において、外国人材の雇用・活用は解決策のひとつとして重要視されていますが、円安や物価高の進行、さらに他国と比べ給与水準向上の遅れにより、外国人材が日本で働くことの優位性が以前よりも低下していることが考えられます。
このたび、日本で就労している、また過去に就労した経験のある外国籍人材を対象に、日本で働くことに関する実態調査を実施しました。外国人材の日本での仕事観や今後のキャリアについて実態を知り、外国人材の受入れの活性化、そして定着の一助となることを目的としています。vol.1では外国人材の仕事観について発表いたします。
当社グループは1985年の創業より教育事業を中心に、人材・介護・美容・スポーツ・ITの各事業を展開し、各事業では外国人材に関連する事業・サービスも提供しております。今後も各事業を通じて、すべての人が自分らしく生きられる豊かな社会の実現を目指してまいります。
Q1.「日本を勤務先として選んだ主な理由」は、1位「日本文化やカルチャーに触れたい」
「日本を勤務先として選んだ主な理由」については、「日本文化やカルチャーに触れたい(20.7%)」が最も多く、「家族やパートナーが日本に住んでいるため(15.5%)」「治安や生活環境が良い(13.9%)」が続く結果となりました。勤務先として日本を選択するにあたり、生活する上での希望を重視している様子が伺えます。
Q2. 約半数が「日本での仕事に満足している」
「日本での仕事の満足度」について質問したところ、「満足(31.1%)」「やや満足(19.1%)」と50.2%が満足しており、不満に感じているのは18.1%(「不満」「やや不満」の合計値)という結果になりました。
Q3.「日本で働くメリット」は圧倒的に「治安や生活環境が良い」
「日本で働くメリット」について質問したところ(複数回答可)、2位以下に2倍以上の差をつけて「治安や生活環境が良い」への回答が集まりました。また、「長期雇用の文化」や「雇用の安定性が高い」など、日本的な雇用慣行や企業文化も支持されているようです。
Q4. 「日本の労働環境で優れている」と感じるのは「福利厚生」と「無い」が同率1位。「仕事の安定性」「社会保障制度」「安全な労働環境」もほぼ同数で上位
「自国や他国と比較し、日本の労働環境で優れていると感じる点」について質問したところ、「福利厚生」と「無い」が同率1位の結果となりましたが、「仕事の安定性」「社会保障制度」「安全な労働環境」「長期雇用の文化」などもほぼ同数で上位にのぼりました。世界水準と照らし合わせても日本企業の福利厚生は充実していると推察されます。
Q5. 「日本の労働環境で改善するべき」と感じるのは、1位「ワークライフバランス」、2位「給与」
一方で、「自国や他国と比較し、日本の労働環境で改善するべきだと感じる点」については、「ワークライフバランス」と「給与」が多く挙げられました。4の結果のように労働環境は整えられていても、実際の働き方や対価で見ると満足とは言えない状況が浮き彫りになりました。
Q6. 「日本で働く際のストレス要因」は、「言語の壁」が最多。「コミュニケーションの難しさ」も上位
「日本で働く際のストレス要因」(複数回答可)では、「言語の壁」が最も多い結果となりました。「言語の壁」が要因のひとつとも考えられる「コミュニケーションの難しさ」が2番目に挙げられています。また、「給与」「労働時間」と続き、労働時間やそれへの対価に不満を感じている状況が見受けられます。
Q7.「日本で転職する場合に重視すること」は、1位「給与」2位「労働環境」3位「勤務地」
「日本で転職する場合に重視すること」については、「給与」が最も多く、「労働環境」「勤務地」「仕事内容」と続く結果となりました。
Q5「日本の労働環境で改善するべきと感じる点」やQ6「日本で働く際のストレス要因」の結果で「給与」が上位に挙がっている点からしても、外国人材が日本で就労するにあたり、「給与」が重要な条件として考慮されると考えらえます。
Q8.「日本で希望する目標年収額」は「400万円~500万円未満」が最多
「日本で現実的に希望する目標年収額」についての質問には、「400万円~500円未満(18.8%)」が一番多い結果となり、「300万円~400万円未満」が続きました。これは、今年4月に当社がZ世代を対象として実施した調査と同様の傾向が見られ、昨年、国税庁が発表した「令和4年分 民間給与実態統計調査」による「平均年収458万円」前後の金額を目標としている人が多いことがわかります。外国人材も日本での就労を非常に現実的に捉えていると推察されます。
【調査概要】
[期間]2024年9月26日~10月3日
[対象]現在日本で働いてる、または過去に日本で働いた経験があるDaijob.comの外国籍登録者
[回答数]309名
[方法]インターネット調査
※調査結果の構成比は小数点以下を四捨五入して算出しているため、合計値は必ずしも100%とはなりません
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(ヒューマンホールディングス株式会社 /10月29日発表・同社プレスリリースより転載)