マネージャーの約6割が、勤務先におけるマネジメント層への支援・サポートが「十分でない」と回答。
株式会社Smart相談室(本社:東京都港区、代表取締役・CEO:藤田 康男)は、部下を3人以上持つマネージャーの会社員540名を対象に、マネージャーに対するサポート体制に関する実態調査を実施しましたので、お知らせいたします。
■調査概要
調査名称:マネージャーに対するサポート体制に関する実態調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年7月5日〜同年7月8日
有効回答:部下を3人以上持つマネージャーの会社員540名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
<調査結果詳細(一部抜粋)>
■ マネジメント業務に関する悩みや課題について
75.7%が、「マネジメント業務に関する悩み・課題がある」と回答
「Q1.あなたは、マネジメント業務に関する悩み・課題はありますか。」(n=540)と質問したところ、「非常にある」が28.8%、「ややある」が46.9%という回答となりました。
・非常にある:28.8%
・ややある:46.9%
・あまりない:16.5%
・全くない:5.0%
・わからない/答えられない:2.8%
マネジメント業務における課題・悩み、「人により仕事量の偏りが出てしまう」「指示が伝わりづらい」が上位に
Q1で「非常にある」「ややある」と回答した方に、「Q2.ご自身のマネジメント業務における課題・悩みを教えてください。(複数回答)」(n=409)と質問したところ、「人により仕事量の偏りが出てしまう」が51.1%、「指示が伝わりづらい」が50.1%、「チームの生産性が向上しない」が41.8%という回答が集まりました。
・人により仕事量の偏りが出てしまう:51.1%
・指示が伝わりづらい:50.1%
・チームの生産性が向上しない:41.8%
・マネージャーである自分が仕事を抱え込んでしまう:41.6%
・プレッシャーやストレスが大きい:35.5%
・プレイング業務とマネジメント業務の両立が難しい:32.8%
・マネジメントの目標を立てづらい:20.0%
・その他:2.4%
・わからない/答えられない:0.7%
■部下とのコミュニケーションにおける課題・悩みについて
第1位「部下のスキルアップの支援が難しい」、第2位「部下に仕事の指示がうまく伝わらない」
「Q4.部下とのコミュニケーションにおける課題・悩みを教えてください。(複数回答)」(n=540)と質問したところ、「部下のスキルアップの支援が難しい」が37.0%、「部下に仕事の指示がうまく伝わらない」が32.0%、「部下の意見を引き出すことが難しい」が30.7%という回答が寄せられました。
・部下のスキルアップの支援が難しい:37.0%
・部下に仕事の指示がうまく伝わらない:32.0%
・部下の意見を引き出すことが難しい:30.7%
・仕事の進捗管理が難しい:29.3%
・部下のメンタルケアが難しい:26.1%
・定期的なコミュニケーションが取れない:21.7%
・フィードバックの内容に部下が納得しない:20.2%
・部下からの相談が少ない:19.3%
・部下の目標設定の効果的な立て方が分からない:15.2%
・オープンな対話ができない:14.6%
・その他:0.4%
・わからない/答えられない:1.1%
■マネジメント業務に関する悩みや課題のサポートについて
半数以上が、「勤務先でマネジメント業務に関する悩みを相談できていない」
「Q6.お勤め先では、あなたのマネジメント業務に関する悩みを相談できていますか。」(n=540)と質問したところ、「全くできていない」が13.7%、「あまりできていない」が36.9%という回答となりました。
・できている:12.1%
・ややできている:34.3%
・あまりできていない:36.9%
・全くできていない:13.7%
・わからない/答えられない:3.0%
約6割から、勤務先で「マネジメント層に対する支援・サポートが十分に提供されていない」との声
「Q7.お勤め先では、マネジメント層に対する支援・サポートが十分に提供されていると思いますか。」(n=540)と質問したところ、「全くそう思わない」が16.8%、「あまりそう思わない」が42.6%という回答となりました。
・全くそう思わない:16.8%
・あまりそう思わない:42.6%
・ややそう思う:26.1%
・非常にそう思う:10.2%
・わからない/答えられない:4.3%
51.7%が、日々の業務の忙しさやマネジメントの悩みを相談できないことが原因で「離職を検討したことがある」と回答
「Q8.あなたは、日々の業務の忙しさやマネジメントの悩みを相談できないことが原因で離職を検討したことがありますか。」(n=540)と質問したところ、「何度もある」が21.0%、「数回程度ある」が30.7%という回答となりました。
・何度もある:21.0%
・数回程度ある:30.7%
・ない:45.7%
・わからない/答えられない:2.6%
マネジメント層に対して、あったら嬉しい支援やサポートは、「マネジメントに関するコーチングの実施」「部下の業務スキルのトレーニング支援」「悩みを相談できる場所・機会の創出」など
「Q9.ご自身を含めたマネジメント層に対して、どのような支援やサポートがあれば嬉しいですか。(複数回答)」(n=540)と質問したところ、「マネジメントに関するコーチングの実施」が35.6%、「部下の業務スキルのトレーニング支援」が34.1%、「悩みを相談できる場所・機会の創出」が33.1%という回答となりました。
・マネジメントに関するコーチングの実施:35.6%
・部下の業務スキルのトレーニング支援:34.1%
・悩みを相談できる場所・機会の創出:33.1%
・部下のメンタルケアのサポート:28.5%
・キャリアコーチングの実施:22.2%
・部下とのチームビルディングのサポート:21.7%
・他のマネージャーとの交流機会の設定:20.4%
・オンラインリソースや学習プラットフォームの提供:12.8%
・ワークショップの実施:10.0%
・その他:1.7%
・わからない/答えられない:15.7%
■まとめ
今回は、部下を3人以上持つマネージャーの会社員540名を対象に、マネージャーに対するサポート体制に関する実態調査を実施しました。
まず、マネージャーの75.7%が、マネジメント業務に関する悩み・課題があると回答しており、具体的には、「人により仕事量の偏りが出てしまう」(51.1%)、「指示が伝わりづらい」(50.1%)が挙げられました。さらに、部下とのコミュニケーションにおける課題としては、「部下のスキルアップの支援が難しい」(37.0%)、「部下に仕事の指示がうまく伝わらない」(32.0%)が上位を占めました。半数以上のマネージャーが、勤務先でマネジメント業務に関する悩みを相談できていない状況にあり、同じく半数以上が日々の業務の忙しさやマネジメントの悩みを相談できないことが原因で「離職を検討したことがある」と回答しています。マネージャーが望む支援・サポートとしては、「マネジメントに関するコーチングの実施」(35.6%)、「部下の業務スキルのトレーニング支援」(34.1%)が特に高いニーズを示しました。
今回の調査では、マネージャー層の多くがマネジメントに悩みを抱えており、適切なサポートを得られていない実態が明らかになりました。特に、部下とのコミュニケーションに課題を感じているマネージャーが多く、日々の業務の忙しさやマネジメントの悩みを相談できないことが原因で、離職を検討したマネージャーも一定数いることが判明しました。企業が持続的に成長するためには、マネージャー層への負担軽減が求められており、コーチングやメンタルサポートの提供など、マネージャーの職務満足度を高め、組織全体の生産性と革新性の向上につなげることが重要だと言えるのではないでしょうか。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社Smart相談室 / 8月28日発表・同社プレスリリースより転載)