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ニュース
人事サービス 人事労務・管理
掲載日:2024/08/06

マネジメントに対する管理職とメンバーの意識調査

未来に向けた「創造的マネジメント業務(戦略策定、育成など)」に管理職が充てられている時間は業務全体の2割未満にとどまる

ワークアシストツール「TONOME(トノミー)」を開発提供するTONOME株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:小笠原広大)は、企業の管理職300名とメンバー200名を対象に「マネジメントに対する管理職とメンバーの意識調査」を実施いたしました。

本調査は、働き方の多様化にともなう労務管理やコンプライアンス遵守へのプレッシャーが増大するなかで、難易度と負担が高まる「マネジメント業務」に焦点を当てています。そのなかでも、チーム運営のカギとなる「業務把握」と管理職に求められる中長期視点での「創造的業務(戦略策定や実行、育成、イノベーションなど)」への取り組みについて、調査結果から見えてきた実態を全3回にわたってお伝えします。

第2回は、管理職に本来求められる「戦略策定や実行、育成、イノベーション」など未来に向けた「創造的なマネジメント業務」への取り組み実態についてお伝えします。

【調査結果サマリー】

  1. 管理職が「戦略策定や実行、育成、イノベーション」などの創造的マネジメント業務に充てれている平均時間は業務全体の2割未満。一方で、プレイング業務とメンバーの業務把握が、業務全体の6割を占める
  2. 創造的マネジメント業務に時間を割けていない理由として、「メンバーの業務や進捗把握に時間がかかる」「自身のプレイング業務に時間がかかる」が上位に
  3. 働き方改革やリモートワークの普及により、業務負担が高まっていると感じる管理職は約半数に。     以前より負担が高まっている業務としては、「メンバーの育成」「メンバーのやる気を高めること」 「業務改善」「メンバーの業務把握」が上位に 


【調査結果】
(1)管理職が「戦略策定や実行、育成、イノベーション」などの創造的マネジメント業務に充てられている平均時間は業務全体の2割未満。一方で、プレイング業務とメンバーの業務把握が、業務全体の6割を占める
管理職として本来重要であると言われる「メンバーの育成や戦略策定/推進、イノベーション」等の業務にどれくらいの時間を割いているかを調査したところ、業務全体の2割未満であることが明らかになりました。業務全体の約6割を占める「プレイング業務」と「メンバーの業務把握」が、管理職の多くの時間を占めていることが伺えます。

現場に近い次長・課長クラスでは、部長クラスに比べて「プレイング業務」に費やす割合が高く、メンバーの状況把握と創造的マネジメント業務に十分な時間を割けていないことが伺えます。特に、課長クラスの「戦略策定や実行、育成、業務改善など」に充てられている割合が低く(14.6%)、「プレイング業務(43.7%)」と「メンバーの状況把握(16.8%)」で業務の大半を占めてしまっている実態が見えてきました。

(2)創造的マネジメント業務に時間を割けていない理由として、「メンバーの業務や進捗把握に時間がかかる」「自身のプレイング業務に時間がかかる」が上位に
「戦略策定や実行、育成、業務改善」などの業務に、十分な時間を割けていないと感じている管理職に対してその理由を聞いたところ、「メンバーの業務や進捗状況の把握に時間がかかるため(37.6%)」「自身のプレイング業務に時間がかかるため(35.5%)」が上位となりました。

調査結果(1)では、管理職の業務割合は「プレイング業務」が約4割で最も高く、「メンバーの業務や進捗状況の把握」は約2割となっていました。それにもかかわらず、創造的マネジメント業務に十分な時間を割けていないと感じる理由として、「プレイング業務」よりも「メンバーの業務や進捗状況の把握」が多く挙げられたことは、その「時間的負担」もさることながら「心理的負担」の大きさを物語るものと言えます。

(3)働き方改革やリモートワークの普及により、業務負担が高まっていると感じる管理職は約半数に。以前より負担が高まっている業務としては「メンバーの育成」「メンバーのやる気を高めること」 「業務改善」「メンバーの業務把握」が上位に
働き方改革やコロナ禍でのリモートワークの普及による管理職への影響について調査した内容。働き方改革やリモートワークの普及によって業務負担が高まっていると感じているか聞いたところ、「とてもそう思う(20.3%)」「ややそう思う(31.0%)」という結果になりました。

「とてもそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、どのような業務の負担が以前より高まっているか聞いたところ、「メンバーの育成(57.8%)」「メンバーのやる気を高めること(46.1%)」「業務改善(39.0%)」「メンバーの業務進捗の把握(35.1%)」が上位になりました。

「メンバーの育成」や「やる気を高める」ことの難易度が高まる一方で、調査結果(1)のとおり管理職は「プレイング業務」と「メンバーの業務や進捗状況の把握」に約6割を費やしている現実があり、働き方の多様化が加速するトレンドの中で、今後もより一層マネジメント業務の複雑性とその負担が高まり続けることが予想されます。

【まとめ:調査結果を受けての当社見解】
今回の調査では、管理職に本来求められる「戦略策定や実行、育成、イノベーション」など未来に向けた「創造的マネジメント業務」への取り組み実態について調査しました。

管理職に本来求められる「創造的マネジメント業務」には、業務全体の2割未満であるということが明らかになりました。十分な時間を使えていない理由として、「メンバーの業務把握に時間がかかる」が「プレイング業務に時間がかかる」をわずかながら上回ったことは注目すべきポイントです。「メンバーの業務把握」の方が、想像以上に時間がかかり負担に感じやすい、もしくはもっと効率化する余地があると考えているのかもしれません。

また、働き方改革やリモートワークの普及による、管理職の業務負担の高まりについても調査しました。約半数の管理職が負担が高まっていると感じおり、負担が高まった業務トップ3には、「メンバーの育成」や「メンバーのやる気向上」「業務改善」など、中長期的な未来に向けた活動である「創造的なマネジメント業務」にかかわる領域がランクインしました。また、これらの業務の基礎となる「メンバーの業務把握」も続く4位にランクインしています。

変化の激しい現代において競争力を高めるためには、短期的な業績達成のみでなく、いかにして人と組織を継続的に成長させていくかといった創造的なマネジメントが重要です。今後より一層働き方の多様化とそのニーズが高まることが予想されます。複雑性とその難易度が高まるマネジメント業務においては、基礎となる「メンバーの状況把握」をいかに効率的に行うかがポイントになりそうです。
 

【調査概要】
調査方法 :WEBアンケート
調査対象 :企業で働く管理職(部長、次長、課長)、メンバー(係長、主任、一般)
有効回答数:500名(管理職300名、メンバー200名)
調査実施日:2024年6月14日~15日
調査主体 :TONOME株式会社

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(TONOME株式会社/7月31日発表・同社プレスリリースより転載)

この記事ジャンル 人材マネジメント

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