「Works Index 2021」を発表 2021年の働き方を総括
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘)内の、人と組織に関する研究機関・リクルートワークス研究所は、全国およそ5万人の同一個人の就業実態を毎年追跡調査する「全国就業実態パネル調査(JPSED)」を実施しています。この結果より、日本における働き方を5つの側面から可視化し、独自に評価した「Works Index」を作成しています。このたび2021年の結果がまとまりましたのでご報告いたします。
Works Indexとは
日本における個人の働き方を可視化、そのうえで状態を評価することを目的に、個人が生き生きと働き続けられる状況を理想に作られた指標です。「Ⅰ就業の安定(安定性)」「Ⅱ生計の自立(経済性)」「Ⅲワークライフバランス(継続性)」「Ⅳ学習・訓練(発展性)」「Ⅴディーセントワーク(健全性)」の5つのインデックス(大項目)で構成されます。
<Topics>
- 長期無業者の就業が進む一方で、求職活動をせず非就業にとどまる人が増加
- 急速に進展したテレワーク制度や有給休暇取得といった柔軟な働き方は、ゆるやかに拡大継続
- 大きく落ち込んだ仕事にかかわる学び機会は、依然としてコロナ禍前の水準に回復せず
Ⅰ 就業の安定(安全性)
66.5ptから65.9ptに低下(前年比▲0.7pt)
⚫ 就業率はわずかに伸びるも、一部非就業にとどまる人が増える
⚫ 長期無業者の入職が増えるも、短期雇用契約(1年未満)が増加
⚫ 「契約期間の満了」や「解雇」などの会社都合退職が減少
Ⅱ生計の自立(経済性)
70.9ptから70.2ptに低下(前年比▲0.6pt)
⚫ シニア層では就業率が低下し、シニア女性の就業者は収入も減少
Ⅲ ワークライフバランス(継続性)
67.4ptから67.3ptに横ばい推移(前年比▲0.2pt)
⚫ 長時間労働者割合はほぼ横ばい推移も、業種によって濃淡あり
⚫ 雇用者の有給休暇の取得率はゆるやかに上昇
⚫ 勤務場所の自由度が高まる
⚫ 2020年に大きく進展したテレワーク制度の普及は、ゆるやかに拡大継続
Ⅳ 学習・訓練(発展性)
31.0ptから31.2ptに横ばい推移(前年比+0.2pt)
⚫ 2020年に減少した企業における学び機会は、コロナ禍前の水準に戻らず
⚫ 成長につながる仕事の難易度は高まらず
Ⅴ ディーセントワーク(健全性)
58.8ptから58.3ptに低下(前年比▲0.6pt)
⚫ 業務負荷は増えるも、業種で傾向分かれる
<調査概要>
調査手法:インターネットモニター調査。調査会社保有の調査モニターに対して調査を依頼。
調査対象:全国15歳以上の男女
調査時期:2022年1月6日~1月31日
有効回収数:56,695名
※第3回調査より、回答者は継続サンプル(昨年からの継続回答者)と追加サンプル(今年の新規回答者)と復活サンプル(2021年調査は回答していない2020年以前調査回答者)の3種類が存在する。
・継続サンプル(昨年からの継続回答者):44,605名 依頼数:53,981、有効回収率:82.6%
・追加サンプル(今年の新規回答者):7,210名 依頼数:14,367 、有効回収率:50.2%
・復活サンプル(2021年調査は回答していない2020年以前調査回答者):4,880名 依頼数:25,055、有効回収率:19.5%
※上記のうち16名は、今年の調査で海外に移住していたため集計対象から除外している。
調査機関:リクルートワークス研究所
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社リクルート/6月21日発表・同社プレスリリースより転載)