「中途採用状況調査2022年版」を発表
企業の人事担当者向け調査。正社員の人手不足感は対前年比14.3pt減で緩和。
一方で企業規模・職種により過不足感に差が。
満足な採用ができたと回答した企業は6割、満足感には働き方改革が影響
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、全国の民間企業等を対象に、中途採用業務のうち「採用費用の管理・運用」に携わっている人事担当者を対象に実施した「中途採用状況調査(2022年版)」の結果を発表しました。
《TOPICS》
- 正社員の人手不足感は5割弱と前年より緩和。一方で企業規模や職種により過不足感には差がある
- 中途採用担当者が2021年の採用者に満足としたのは6割超。自社の働き方改革や人事制度の見直しなどが満足感に影響を与えている
- 2022年の企業の中途採用の見通しは、経験者・未経験者どちらかでの採用に積極的が過去最高
【調査概要】
◆2021年に中途採用を行った企業の正社員の人手不足感は、「余剰を感じる(とても感じている+感じている)」という回答が18.8%(前年比:4.4pt増)、「不足している(とても不足している+不足している)」は47.6%(前年比:14.3pt減)となった。2020年より人手不足感は大幅に緩和しており、2021年の中途採用では適切な人員数の確保ができていることがわかる。企業規模別にみると、不足感は従業員数が少ない企業ほど強い傾向にある。
職種別にみると、「不足している」の割合が最も高いのは「ITエンジニア」で52.5%、次いで「営業」43.2%、「医療・福祉」40.9%で、ITエンジニア職の不足感は特に強い。反対に、「余剰を感じる」の割合が最も高いのは「美容・ブライダル・ホテル・交通」で28.3%となった。企業の人手不足感は、コロナ禍2年を経るなかで全体としては緩和傾向にあるが、企業規模や職種により過不足感に差が出ている。
◆2020年・2021年ともに中途採用を行った企業のうち、60.4%が2021年の中途採用者に満足していると回答。業種別では、「IT・通信・インターネット」「メーカー」「不動産・建設・設備・住宅関連」で「満足」という回答が多く、特に「IT・通信・インターネット」では「前年より満足」が18.3%となり、満足度が対前年比で最も向上している。
「満足」と回答した理由を聞くと、「働き方改革を推進したから(テレワーク・副業・兼業の認可など)」が25.3%で最も高く、次いで「WEBでの面接回数を増やした」20.8%、「人事制度を見直した(福利厚生・評価制度など)」19.2%となった。反対に、不満だった理由としては「求人など募集要項を甘くした」「面接選考の基準を甘くした」「書類選考の基準を甘くした」が、いずれも2割弱でTOP3に。
より自社に合った人を採用するためには、選考基準を緩和するのではなく、働き方改革や人事制度など社内制度の見直しをすることが、満足度の高い中途人材の採用につながることがわかった。
◆2022年の中途採用の見通しは、「経験者・未経験者ともに積極的」という回答は減少傾向にあるが、「経験者採用は積極的だが、未経験者採用は消極的」は45.9%(前年比:7.9pt増)、「経験者採用は消極的だが、未経験者採用は積極的」が13.9%(前年比:7.2pt増)で、いずれも2018年以降で過去最高となった。特に経験者採用に関しては採用意欲が高いことがうかがえる。また、「今後1年間に採用はしない」は経年で変化が少ないことからも、企業の中途採用意欲は衰えておらず、今後は、求めるスキルや採用目的を明確にした活動が積極的に行われていくものと思われる。
属性別では、「Z世代の人材」「ミレニアル世代の人材」で経験者採用、未経験者採用ともに積極的な傾向がみられる。2022年の中途採用は将来的に企業の中核を担えるような若手~中堅の人材を積極的に採用していくことが考えられる。
【調査概要】「中途採用状況調査(2022年版)」
調査期間/スクリーニング調査・本調査:2022年1月21日(金)~1月24日(月)
※一体で実施
調査方法/インターネット調査
調査対象/従業員数3名以上の企業において、直近(2021年1~12月)に中途採用業務を担当しており、「採用費用の管理・運用」に携わっている人事担当者
有効回答数/1,400件
※調査結果は、端数四捨五入の関係で合計が100%にならない場合があります。
※n=30以下は参考値としております。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(パーソルキャリア株式会社/4月7日発表・同社プレスリリースより転載)