コロナ禍における中途採用者のオンボーディング実態調査
総合人材サービス、パーソルグループのパーソルキャリア株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:峯尾 太郎)が運営する、経営者や人事・採用担当者向けWebメディア「d’s JOURNAL(ディーズ ジャーナル/略称dsj)」は、2020年4月以降に正社員の中途採用者を受け入れた企業を対象に、「コロナ禍における中途採用者のオンボーディング実態調査」を行いましたので、結果をお知らせいたします。なお、本調査は企業の人事・採用担当者向けに、自社の採用活動に活かしてもらうことを目的として実施しました。
■オンボーディングとは
新規採用者に対して、業務に必要な知識や仕事の手順、企業文化やルールなどを指導し、早く職場になじんでもらい、早期に戦力化することを目的として行うのがオンボーディングです。その内容は多岐にわたりますが、今回の調査では以下の通りに分類しました。
・入社前のオフィス見学
・人事・採用担当者との面談(入社前/入社後)
・配属先上司との面談(入社前/入社後)
・配属先メンバーとの顔合わせ(入社前/入社後)
・中途採用者同士の顔合わせ(入社前/入社後)
・歓迎会など、業務時間外に行う非公式イベント
・人事部主導の研修
・配属先主導の研修
・OJT(On-The-Job-Training)
【調査結果サマリー】
◆新型コロナウイルスの影響を受け、オンボーディングを「オンライン」や「少人数」での実施に変更した企業が多数
◆オンボーディングの変更・中止をカバーするために、多くの企業が中途採用者との「コミュニケーションの頻度」を増やしている
◆約半数の企業がオンボーディングの変更・中止による「良い影響」を実感
■新型コロナウイルスの影響を受け、オンボーディングを「オンライン」や「少人数」での実施に変更した企業が多数
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、オンボーディングの各対策で「何かしらの変更を行った」と回答した企業はそれぞれ5~6割に上りました。(グラフ①参照)また、具体的な変更点を尋ねたところ、おもに「オンライン」や「少人数」での実施に切り替えてオンボーディングを行っている企業が多いことが分かりました。新型コロナウイルスの影響により「3密(密閉・密集・密接)」の回避が求められるなか、各企業ともにさまざまな工夫をして取り組んでいるようです。
■オンボーディングの変更・中止をカバーするために、多くの企業が中途採用者との「コミュニケーションの頻度」を増やしている
オンボーディングの変更・中止を行った企業に、工夫していることや代替案として行っていることについて尋ねると、「コミュニケーションの頻度を増やした」という回答が多数ありました。また、コミュニケーションのために新しいツールを導入している企業も複数見られました。対面でのコミュニケーションが難しい状況下だからこそ、採用担当者は中途採用者に対してより丁寧なフォローを心がけているようです。
■約半数の企業がオンボーディングの変更・中止による「良い影響」を実感
オンボーディングの変更・中止を行った企業のうち、中途採用者の入社後の活躍に対して「良い影響がある(あった)」と回答した企業は約5割(48%)に上りました。一方、「悪い影響がある(あった)」と回答した企業はわずか2割以下にとどまっています。オンボーディングのオンライン化・少人数化により、以前よりも逆にコミュニケーションの機会が増えたことが、中途採用者に良い影響をもたらしているのではないかと推察されます。
■【まとめ】新型コロナウイルス流行下でも、企業はさまざまな工夫をしてオンボーディングを行っており、中途採用者の入社後の活躍に良い影響を及ぼしている
新型コロナウイルスの感染拡大により、オンボーディングを変更・中止している企業が多数ですが、入社後の活躍に悪い影響が出ないよう、さまざまな工夫をしてカバーしている企業が多いようです。また、今後もしばらくは在宅勤務や輪番出社など、これまでとは異なる働き方が続くと予想されるため、中途採用者に対する丁寧できめ細やかなフォローや、新しいコミュニケーションツールの導入など、自社にあわせた対策を積極的に行っていくことが求められます。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(パーソルキャリア株式会社 / 7月21日発表・同社プレスリリースより転載)