インテリジェンス、2007年7ー9月の人材動向予測
―中途採用、パート・アルバイト、紹介予定派遣の見通し―
1.【正社員の中途採用】求職者数の増加により、採用がさらに活発化
< 2007年4―6月の振り返り 〜金融業界の中途採用 再び活発化 >
各社が新卒採用に力を入れていたため、4月の中途採用には一服感が見られたものの、人手不足感の高まりをうけ、5月以降は全般的に求人需要が旺盛な状態が続きました。各社のシステム投資意欲が高い「IT・通信業界」、事業の多角化や海外進出が進む「製造業界」、コンビニエンスストア事業を始めとして採用意欲が旺盛な「流通・サービス業界」で求人数の増加が見られました。また、大量の新卒・中途入社を受け入れや人材育成のため中途採用を控えていた金融業界では、生命保険の銀行窓口販売の全面解禁を控え、求人数が著しい伸びを見せました。
< 2007年7―9月の見通し 〜求職者数の増加をうけ、各社の採用が活発化 >
例年、ボーナス支給後に転職活動を開始する方が多いため、7−9月の時期に求職者数が増加する傾向にあります。また、各社が求職者の囲いこみに力を入れるため、SE採用を活発に行っている「IT・通信業界」、海外拠点の管理者を積極的に採用している「製造業界」を中心とし、多くの業界で採用がさらに拡大し、求人数の増加が続くと考えられます。
2.【アルバイト・パート】夏季休暇を前に、高校生や大学生の募集が増加
< 2007年4―6月の振り返り 〜飲食・小売業界を中心とし、人手不足が深刻化 >
正社員求人の増加や新卒採用拡大の影響をうけ、フリーター数が減少している一方、積極的な新規出店や営業時間の延長を進める飲食・小売業界で非常用雇用の人材需要が高いまま推移し、需給バランスの悪化が顕著になりました(参考「パートタイム労働者の過不足状況判断」)。平均賃金は高い水準を維持したまま、横ばいで推移。全般的に採用意欲の高い状態が続いているものの、時給上昇が収益に影響を及ぼすぎりぎりのレベルまで来ているものと思われます。
< 2007年7―9月の見通し 〜夏季休暇を前に、高校生や大学生の募集が増加 >
7月は例年、夏季長期休暇を前に、高校生や大学生の募集が増加傾向になるため、採用が大きく動く時期です。特に今年は、出口調査など選挙関連のアルバイト需要、まちづくり三法施行を前にした大型商業施設の駆け込み出展により、7−9月の求人数が大幅に増加することが予想され、需給バランスがさらに悪化する可能性があります。これにより、平均時給も引き続き、高い水準で推移すると考えられます。
3.【紹介予定派遣】求人数 多くの業界で引き続き上昇
< 2007年4―6月の振り返り 〜一服感が見られたものの、求人数が引き続き上昇 >
4月は、新卒採用活動に注力するとともに、新入社員の受け入れや異動者・昇進者の研修も行っていたため、人事担当者が非常に忙しく、求人を出せない状況にありましたが、新卒採用活動が落ち着いた5月以降には再び求人数の増加が見られました。また、求職者側の売り手市場の状況が継続したため、面接期間や派遣期間の短縮化など、人材確保のために企業側が積極的に動くケースが多く見られるようになっています。
< 2007年7―9月の見通し 〜求人数 全般的に高い水準で推移 >
例年、各社が1週間程度の夏季休暇を設けているため、求人数が一時的に減る傾向がありますが、職種や業界に関わらず多くの企業で採用意欲の高い状態が続いていることから、求人数が高い水準で推移すると考えられます。特に、景気回復の影響により業績好調な不動産業界では、一般事務、お客様相談室業務、営業サポート業務を中心として、企業側からの需要が継続すると予想されます。
※ 詳しくは、同社HPまで。
(インテリジェンス http://www.inte.co.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・7月5日)