労働者過不足判断D.I.は、正社員等労働者、パートタイム労働者とも引き続き不足超過~『労働経済動向調査(2019年11月)』(厚生労働省)
厚生労働省では、このほど、労働経済動向調査(2019年11月)の結果を取りまとめましたので、公表します。
「労働経済動向調査」は、景気の変動が雇用などに及ぼしている影響や今後の見通しについて調査し、労働経済の変化や問題点を把握することを目的に、四半期ごとに実施しています。また、今回は特別項目として、「労働者不足の対処方法」及び「2018年度新規学卒者の採用枠での募集」についても調査しています。
本調査は、2019年11月1日現在の状況について、主要産業の規模30人以上の民営事業所のうちから5,835事業所を抽出して調査を行い、2,614事業所(うち有効回答2,570事業所、有効回答率44.0%)から回答を得ています。
【調査結果のポイント】
1 正社員等は「増加見込」とする事業所割合が引き続き多い(2019年10~12月期実績見込)
(1) 生産・売上額等判断D.I.(「増加」-「減少」)
・調査産業計 マイナス9ポイント
・主な産業別 「建設業」(+7)、「医療,福祉」(+7)、「サービス業(他に分類されないもの)」(+4)でプラス、「卸売業,小売業」(△28)、「製造業」(△16)でマイナス
(2) 所定外労働時間判断D.I.(「増加」-「減少」)(注1)
・調査産業計 マイナス6ポイント
・主な産業別「建設業」(+10)でプラス、「製造業」(△11)、「卸売業,小売業」(△8)、「サービス業(他に分類されないもの)」(△4)、「医療,福祉」(△3)でマイナス
(3) 正社員等雇用判断D.I.(「増加」-「減少」)(注1)・調査産業計プラス6ポイント・主な産業別「建設業」(+14)、「製造業」(+8)、「医療,福祉」(+8)、「サービス業(他に分類されないもの)」(+4)、「卸売業,小売業」(+3)と全てプラス
2 正社員等、パートタイム労働者ともに、「不足」とする事業所割合が引き続き多い(2019年11月1日現在)
○労働者過不足判断D.I.(「不足」-「過剰」)
・正社員等労働者(調査産業計)プラス37ポイント(34期連続で不足超過)
・パートタイム労働者(調査産業計)プラス28ポイント(41期連続で不足超過)※正社員等労働者、パートタイム労働者ともに全ての産業で不足超過
3 働き方改革の取組(※ 調査期ごとに異なる項目)
○長時間労働の是正や多様で柔軟な働き方の実現に「取り組んでいる」事業所の割合は調査産業計で81%、その取組内容(複数回答)をみると「業務の効率化を進める」が最多で69%、次いで「時間外労働の事前申告制」59%、「長時間労働抑制に関する数値目標の設定」51%など。
○同一労働同一賃金など、雇用形態による待遇差の解消又は縮小に向けて「取り組んでいる」事業所の割合は 調査産業計で41%、その取組内容(複数回答)をみると「諸手当の雇用形態間の不合理な待遇差の解消又は縮小」が最多で55%。
<問い合わせ先>
政策統括官付参事官付雇用・賃金福祉統計室
統計管理官 瀧原 章夫
室長補佐 田部 美樹
労働経済第一係
(代表電話) 03(5253)1111(内線7622)
(直通電話) 03(3595)3145
◆ 詳しくはこちらをご覧ください。
(厚生労働省/ 12月12日発表・報道発表より転載)