2019年5月のアルバイト平均時給は全国平均1,028円~米中貿易摩擦の影響をうけ、「技能・労務系」の平均時給が減少傾向に(アルバイト求人情報サービス「an」調べ):パーソルキャリア
総合人材サービス、パーソルグループのパーソルキャリア株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:峯尾 太郎)が運営するアルバイト求人情報サービス「an」は、求人情報メディア「an」に掲載された求人広告から平均時給を分析しています。2019年5月の結果をお知らせします。
※2019年3月データより市況感に合わせたサンプル数に変更しており、過去のデータについても再集計を行っております。
※「an」で実施しております意識調査や求人情報に関するデータは、採用企業向け情報サイト「anレポート」にて公開しております。
【 全体 】~ 平均時給1,028円。求人数は前月比103.3%と増加
2019年5月の全国平均時給は1,028円(前月1,035円、前年同月1,032円)となりました。前月比-7円、前年同月比-4円となりました。求人数(※1)は前月比103.3%、前年同月比100.0%となりました。
※1:「an」サイトの求人掲載数
【 エリア別 】~ 全国的に平均時給は減少。「東海エリア」では前月比-12円に
エリア別平均時給は「関東エリア」が1,085円で最も高く、次いで「関西エリア」が1,022円、「東海エリア」が1,000円、「北海道エリア」が927円、「九州エリア」が920円、という順になりました。
各エリアともに前月に比べ平均時給が微減しているなか、「東海エリア」の平均時給は前月比-12円と下がり幅が大きく、要因として「技能・労務系」の平均時給が前月比-16円減少したことが考えられます。
【 職種別 】~お中元シーズンに向けて「事務系」の需要が高まる。主婦層の採用も活発に
職種別平均時給は「専門職系」(1,271円)が最も高く、次いで「運輸職系」(1,143円)、「事務系」(1,088円)、「サービス系」(1,056円)、「技能・労務系」(1,053円)、「フード系」(995円)、「販売系」(956円)と続きました。
例年5月は、新生活が落ち着きはじめ主婦層がアルバイトを探し出す時期です。「事務系」に分類される「事務・アシスタント」は、この主婦層の採用を強化する動きが活発になったことに加え、お中元シーズンに向けて注文内容などのデータ入力スタッフの求人が増え始めたことによって、平均時給が上昇しました。同じく「事務系」に分類される「コールセンター」でもお中元シーズンの影響がみられ、電話注文を受ける人員の採用強化のため時給が上昇し、結果的に「事務系」の平均時給は前月比+17円となりました。
【 解説 】~ 米中貿易摩擦の影響を受け、「技能・労務系」は平均時給・求人数ともにマイナス
5月の全国平均時給は、前月比-7円とマイナストレンドになりました。5月は、米中貿易摩擦の影響をうけ、各自動車メーカーが輸出向け自動車の生産を抑える傾向にありました。これにより「技能・労務系」の職種では、平均時給・求人数ともに前月と比べ減少しています。特に、自動車産業が盛んな「東海エリア」ではその影響が顕著にあらわれ、平均時給は前年比-12円となりました。米中貿易摩擦の影響は、今後も全国的に広がっていくと考えられます。
6月は引き続きレギュラーバイトが増加するため、平均時給は横ばいもしくは微減となる見込みです。また今後は2019年9月に開催するラグビーワールドカップに向けて、「サービス系」に分類される「警備」「キャンペーン・PR」のニーズが高まると予想されます。(an編集長 川合 恵太)
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(パーソルキャリア株式会社 https://www.persol-career.co.jp/ /6月13日発表・同社プレスリリースより転載)