就職活動の開始・内定時期ともに早まる。1人あたりの内定数は全体平均で1.75社と昨年度から横ばい~『2019年度中堅・中小企業の新入社員の意識調査結果』:東京商工会議所
東京商工会議所(三村明夫会頭)は、新入社員を対象に行った調査結果を別紙の通りとりまとめましたので、お知らせします。
本調査は、当所実施の「新入社員ビジネス基礎講座」に参加した主に中堅・中小企業の新入社員1,100名を対象に調査(実施期間は3月29日~4月10日/有効回答1,100名、回収率100.0%)したもので、就職活動の実態や職業仕事観などを把握するために毎年定期的に行っているものです。
【 調査結果のポイント 】
1.就職活動は順調だったか
「順調だった」、「ほぼ順調だった」が58.8%(昨年度比+2.9%)となり、3年ぶりに増加。2012年度来、過去2番目の高さとなった。
2.就職活動で苦労したことは何か(3つまで選択)
上位3項目は昨年度と変わらず。一方で「採用枠が少なく競争が激しかった」が減少傾向で2012年度以来最低となり、学生優位の売り手市場を示す傾向がうかがえる。
3.インターンシップ・職場体験の参加状況
54.5%が「参加」と回答。昨年度比で9.6%増加した。大卒文系が46.5%⇒55.6%(+9.1%)、大卒理系が41.7%⇒59.4%(+17.7%)、大学院卒 45.6%⇒57.3%(+11.7%)となった。
4.就職活動の開始と内定の時期
就職活動の開始・内定時期ともに早まる。1人あたりの内定数は全体平均で1.75社と横ばい。
〇活動時期:企業の広報活動開始日とされる「昨年の3月前」が30.2%⇒34.8%と増加
〇内定時期:企業の選考開始日とされる6月1日より前に内定を得た割合が17.7%⇒21.7%と増加
〇内定数:1人あたりの平均内定数は、全体平均で1.75社と昨年度から横ばい。大卒では文系・理系ともに高水準で推移し、1人あたり平均約2社の内定を得ている
5.入社した会社を知った経緯
求人情報サイトが34.5%(昨年度比▲3.4%)と減少したが2位以下を大きく引き離しており、学生が企業を認知する手段として最も利用されている。
6.入社した会社を選んだ理由(3つまで選択)
「仕事の内容がおもしろそう(42.6%)」、「職場の雰囲気が良かった(39.8%)」、「自分の能力・個性が活かせる(35.5%)」の順で昨年度と変わらず。
「仕事の内容がおもしろそう」が年々減少する傾向にある一方で、「待遇(給与・福利厚生等)が良い(25.3%)」の増加傾向が顕著で、2019年度は25%を超える結果となった。
7.今の会社でいつまで働きたいか
「定年まで」が21.3%(昨年度比▲3.9%)と減少し、2011年度以来、最低を記録。一方で「チャンスがあれば転職」が18.6%(昨年度比+3.0%)と増加。「将来は独立(5.5%)」を加えると24.1%に上り、入社した時点で既に4人に1人が転職や独立を考えている。
8.社会人生活を送ることで感じる不安(不安を感じる順に3つまで選択)
「仕事と私生活とのバランスがとれるか(51.4%)」が最も多く、次いで、「上司・先輩・同僚とうまくやっていけるか(50.0%)」、「仕事が自分にあっているか(48.0%)」となった。
9.内定者に対するフォロー研修の実施状況と実施方法【新設】
入社した会社で、内定から入社までの間に、内定者に対するフォロー研修の実施状況は、「あった(36.3%)」、「なかった(61.4%)」となった。また、内定者フォロー研修が「あった」と回答したうち、実施方法については「社内研修(65.7%)」、「通信講座(23.8%)」となった。
10.社会人として自発的に学びたい・スキルアップを図りたい分野【新設】
「専門資格の取得(25.0%)」、「語学力(22.0%)」が20%を超え、次いで、「パソコンスキル(18.7%)」、「経営、ビジネス全般に必要な知識(15.1%)」、「ITスキル(13.4%)」の順となった。「特になし」や「無回答」は5.8%にとどまり、ほとんどの新入社員が、何らかの分野について自発的に学びたい意識がある。
【本件担当・問い合わせ先】
東京商工会議所
人材・能力開発部研修センター
担当 西薗、三村
TEL 03-3283-7652
FAX 03-3201-0507
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(東京商工会議所 https://www.tokyo-cci.or.jp/ /5月30日発表・同社プレスリリースより転載)