「時差Biz」が冬にも拡大。時差通勤やテレワーク定着のけん引役に
東京都が実施する「時差Biz」について、1月21日から「冬の時差Biz」が新たに始まった。「時差Biz」は通勤ラッシュ回避のために通勤時間をずらす、働き方改革の一つとして東京都が主体となって行っているもので、2月1日まで実施される。
2018年7月9日から8月10日にかけて実施された「夏の時差Biz」では、参加企業が前年比で約2.5倍の824社に。また、想定参加人数は同比約3倍の18万人と大幅に増加。東京都によれば、インターネット調査を通じた「時差Biz」に対する認知度も75.3%と高い数値を維持している。
「時差Biz」をはじめとした働き方改革につながる取り組みを、多くの企業や自治体が積極的に取り入れている。株式会社パソナテックでは、出勤時間を指定範囲の中から1時間単位で選択できる「シフト勤務制度」を導入。実施者の約60%が所定始業時間前からの出社を選択している。通勤時間は平均で約48分削減できており、実施者のうち30%は時間外勤務が減少したという。
東京都豊島区では2018年、「夏の時差Biz」期間中の7月23日から27日にかけて、全管理職を対象にしたタブレット端末によるテレワーク(在宅勤務)を実施。今後は一般職員を対象にしたテレワークを試行し、その後の正式導入につなげたい考えだ。
「時差Biz」の参加企業は回を重ねるごとに増加しており、すでに1000社を超えている。このような大規模キャンペーンをきっかけに、企業や自治体単位での働き方改革に関する取り組みがどのように拡大していくのか、注目される。
(『日本の人事部』編集部)