「休み方改革」実現なるか 1時間単位での有給取得、導入進む
政府の後押しもあり、有給休暇取得などを促す「休み方改革」が進んでいる。社員がより柔軟に休暇を取得できるよう、制度を見直す企業も増えている。
島津製作所は2017年12月、パートを含めた全社員を対象に、有休のうち5日分を1時間単位で取得できる制度を開始。例えば、1日8時間働くフルタイムの従業員の場合、年40時間分の有休を時間単位で取得できる。同社ではかねてから従業員のワークライフバランス実現に力を入れており、平均有給取得率は78.4%(16年度)にのぼるという。
また、ロームは2019年4月から、本体の3500人を対象に、1時間単位での有給休暇取得を認める。同社の平均有給取得率は72%(17年度)で、18年度には75%にすることを目標としている(日本経済新聞より)。
一方で、有給休暇の取得がまだまだ進んでいない企業も多い。エクスペディア・ジャパンが昨年9月に実施した調査によると、日本の有給取得率は50%で、世界30ヵ国中最下位だった。また、有給休暇の取得時に罪悪感を抱くという人は63%で、日本が最多だったという。
一時間単位で有給休暇を取得することが可能になれば、従業員はより気軽に休暇を取得できるようになる。取得率の向上も期待できるだけに、今後は導入する企業が増えそうだ。
(『日本の人事部』編集部)